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【イギリス人から見た日本人】ゴルフの聖地セントアンドリュースと日本人ゴルファー

ゴルフの聖地でのプレーを可能にする作戦とは……?

©Getty Images

オールドコースプレーと引き換えに日本酒を贈呈

1980年代、日本人ゴルファーの団体がオールドコースでプレーするためにセントアンドリュースにやってきた。

彼らは地元のゴルフクラブに割り当てられた貴重なオールドコースのスタート時間をほんの少し分けてもらい、そのお礼に特別なサプライズギフトを持ってきた。それは、最高級の日本酒だった。

クラブの人間は、その飲み物のことはよく知らなかったが、何か新しいものをメンバーに提供できることにワクワクしながら、日本酒をバーに保管した。

5時間後、日本人たちがラウンド後、クラブハウスに戻ってくると、そこは修羅場と化していた。酔っぱらいたちが歌い、吐き、意識を失っていたからである。

その様子に驚き、困惑した日本人グループは、目の前の光景がとても信じられなかった。

「酒、1パイント(568ml)1ポンド」と書かれた看板がバーにあったからだ。

ゴルフの聖地を訪れるなら来年の6月が狙い目

幸い、最近は以前よりも簡単にセントアンドリュースでプレーできるようになった。が、今こそ来年に向けて、セントアンドリュースでのゴルフの旅を計画した方がいいとオススメしたい。

なぜなら、春先から夏にかけてセントアンドリュースにゴルフ旅行の計画を立てていた人たちは来年に予定を延期し、すでに日程変更を進めているからだ。

さらに新規で予約をする団体も入ってくるので、セントアンドリュースや、ロイヤルポートラッシュのようなコースのスタート時間を予約するのは困難になってくる。

セントアンドリュースエリアの資金力のあるクラブでも、R&Aがロイヤルセントジョージズでの全英オープンを今年中止し、来年また同コースで開催するという決定を発表した時はホッとした。

なぜなら、予定通りに2021年にセントアンドリュースで全英オープンが開催されるとなると、ファイフ州(セントアンドリュースのある州)のゴルフ業界にとってピンチだったからだ。

7月はファイフに押し寄せる人々の数が急増する(2000年の全英オープンでは23万9000人という記録的なギャラリー数を記録)。

しかし一方で、6月以前の訪問者数は多くない。

なぜならゴルフファンのほとんどが試合を観戦するためにファイフを訪れるからだ。

また、オールドコースは試合前の4週間は一般ゴルファーのプレーが不可となる。

来年、予定通りにオールドコースで全英オープンを開催することになっていたら、オールドコースでのプレーも販売できない。

だからピンチだったのだ。

スコットランドの宝石はオールドコースだけではない

しかし、セントアンドリュースにはオールドコースだけしかないわけではないので、他のコースでプレーすることも考えておきたい。

シビアにうねるグリーンを配置した近代的なアメリカンスタイルのキャッスルコースや、郊外へ15分ほど行けば、壮麗なキングスバーンズゴルフリンクスもある。

スコットランドのベストコースにたびたび選ばれているコースだ。

さらにその数分先には、魅力的で由緒あるクレイルゴルフソサエティのバルコミーリンクスがある。

長い間、スコットランドの貴重なゴルフ遺産の中で最も大切にされてきた宝の一つだ。

というわけで、ゴルフの聖地を巡礼し、スコットランドの至宝でプレーしたいという人は、早めに予約情報をゲットしよう。

Text/Euan McLean
ユアン・マクリーン(スコットランド)

スコットランドを拠点に欧州ツアー、海外メジャーを過去20年以上に渡り取材。

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