• 国境や人種を超えたスポーツの力とゴルフの愉しさをすべての人に。
  1. ホーム >
  2. コラム >
  3. 【情熱のラテンゴルフ通信】Hola Latin Golfis...

【情熱のラテンゴルフ通信】Hola Latin Golfista!

情熱の国・ラテン諸国のゴルフワールドへようこそ!

スペイン、ポルトガル、アルゼンチン、チリなどのラテンの国のゴルフ情報をお届けします。

ジョン・ラーム結婚!直撃インタビュー

スペイン-From SPAIN

ゴルフ界の暴れん坊「ランボー」こと、ジョン・ラームが先月、学生時代から交際していた美女ケリー・カヒルさんとスペインの教会で挙式。

現在世界ランク3位のジョン・ラームは、スペイン北部の町、バリカ出身。

学生時代はアリゾナ州立大学で過ごし、大学ゴルフ部に所属していた。そんなラームにギレン記者が独占直撃インタビュー!

 
――ゴルフを始めたきっかけは?

7歳からゴルフを始め、保育園が終わると両親は私を練習場に連れて行きました。

私はいろいろなスポーツをしていましたが、試しにゴルフをやってみたところ、面白かった。

初めからゴルフが好きでしたが、ゴルフは習得するのに時間がかかり、ちょっとイライラしましたね。

でも父は、ゴルフを通して人生について私に教えてくれました。

時間を掛けて努力をすれば、すべてに良い結果をもたらすことになる、ということを。

私は常にたくさん努力をし、世界で最高のゴルファーになりたいと思って練習していますが、昨年は欧州ツアーで総合優勝できました。

――スペインの片田舎の学校から米国のマンモス大学へ行って、どうでしたか?

スペインの高校は1クラス40人だったんですが、アリゾナ州立大は8万人の学生がいたんです。

授業はスクリーン、マイクがあって映画館のようでした。

私以外の生徒はパソコンを使っていて、私だけが鉛筆、鉛筆削り、消しゴムを持っているといった具合でした(苦笑)。

――世界のトッププロになると、忙しいスケジュールをこなさなければなりませんね。

欧米のツアーで年間25試合を戦いますが、すべての試合で予選通過すると、年間で100日間プレーすることになります。

それに加えて自宅ではトレーニング。

優れたゴルファーになるためには自己中心的な生活を実践する必要がある、とジャック・ニクラスはかつて言っていました。

理解ある素晴らしいパートナーが必要なのはそのためですね。

妻のケリーは、交際を始めて以来ずっと、ボクをサポートしてくれています。

彼女は妻であり、最高の友達。お互いが嫌になったりすることはないです。

――あなたは短気で有名ですが、その性格とどうやって向き合ってますか?

ゴルフに対して私以上に愛と情熱があり、上手にプレーしたいという欲望を持っている人はいないんじゃないでしょうか?(笑)

人が怒ったり、喜んだりしないスポーツなんてないでしょう?

ゴルフは激しい感情を出すべきではないと考えられている唯一のスポーツ。

ゴールが決まらず腹を立てるサッカー選手やヒットを打てず、バットをヒザの上で折る野球選手もいますが、彼らはとても情熱的。

ゴルフでは、情熱的に振る舞うことがNGとされているので、難しいですね。

アリゾナ州立大在学中に知り合ったラームとケリーさん。スペインのカトリック教会で挙式した。

©getty images

2019年欧州ツアー賞金王でヨーロピアンツアー最終戦「DPワールド・ツアー選手権・ドバイ」で優勝し、レース・トゥ・ドバイ総合優勝も果たしたジョン・ラーム。

ホアキン・ニーマンを生んだ国、チリのゴルフとワインのお話

チリ From CHILE

昨年、米ツアーで初優勝したチリの新星、ホアキン・ニーマン。
彼の国でもゴルフが広まりつつあるという。

チリといえばワインも楽しめる国。今回はゴルフとワインのお話です。

ゴルフ発展途上国チリのゴルフ事情

テキサスとほぼ同じくらいの面積で、アラスカの2倍の長さがあるこの国には、54のゴルフコースがあると言われている。

人口1800万人でそのうちの2万人がゴルファーであり、300超のワイナリーがあるのだ。

「ゴルフは、チリで急速に広まりつつあります。皆さんにはサンペドロ・デ・アタカマから最南端のパタゴニアまでぜひ訪れて頂きたい」

今季、「グリーンブライヤー」でチリ人として初めて米ツアー優勝を果たしたホアキン・ニーマンは言う。

この若いゴルフアンバサダーは18年、チリのサンチャゴ郊外にある名門プリンス・オブ・ウェールズCCで行なわれたラテンアメリカ・アマチュア選手権で優勝したことで、その年のマスターズの招待状を受け取った。

このコースは、エドワード8世に敬意を表し、1925年に開場したものである。

1890年代以降、太平洋沿岸のバルパライソから北部のアントファガスタにかけてゴルフ場がいくつかオープンしたが、当時盛んだった鉱業に従事していた欧米のビジネスマンたちがプレーするためのものだった。

バルパライソコース(現在のグラナディージャCC)は、もともと土のグリーンだったが、現在は芝に。

アントファガスタのフェアウェイは、もはや砂利ではなく、白い貝殻で区切られている。

ゴルフとワインを楽しむチリ人ゴルファーたち

「チリには国中に素晴らしいワイナリーがたくさんあり、ゴルフもワインも楽しめますよ。サンチアゴGCクラブハウス内の”19番ホール”では、1リットルがたったの15セントの美味しいチリワインを飲めるんです」と欧州ツアーで二度優勝経験のあるフェリペ・アギラールは語る。

また、チリにはゴルフ、ワインに加えて、新鮮な魚介類、アボカド、オレンジ、非常に評判の高い料理を存分に楽しめる。 

最後にチャピン・メイ氏の言葉に、こんな言葉がある。

「チリに行く北米のゴルファーは皆、チリのゴルファーから歓待を受けるだろう。そしてチリにいながらにして南カリフォルニアの風景や気候も体験することができる。カリフォルニアが寒い冬の時、こちらは夏なのだ」

チリワインは世界的に有名。プレーしたあとに飲むワインは格別だ。

チリには現在、ゴルフ場が54コースあるという。ニーマンの米ツアー優勝により、ゴルフ熱が高まっているそうだ。

2019~2020年PGAツアー開幕戦「ミリタリー・トリビュート・アット・ザ・グリーンブライヤー」でチリ人としては初めて米ツアー優勝したホアキン・ニーマン。

チリには新鮮な魚介類もいっぱい。おいしい食事も楽しめる。

チリはワイン産業も盛ん。サンチアゴ周辺には300近いワイナリーがあるという。

Text/Juan Luis Guillen
スペイン出身。ワシントンDCを拠点に欧米ツアーを長年に渡り取材。特にラテン諸国の選手たちにフォーカスしている。

関連する記事