狙った獲物は逃さないライオン
女子ゴルフは、米国のネリー・コルダが金メダル、日本の稲見萌寧が銀メダル、「リオ五輪」で銀メダルだったニュージーランドのリディア・コーが銅メダルを獲得した。ネリー・コルダは、姉ジェシカもプロゴルファーで、米ツアー6勝を挙げている選手。今回は姉妹揃って東京オリンピックに出場したが、両親は元テニスプレーヤーで、母はオリンピック選手にも選ばれたほど、というスポーツ一家に生まれ育った。
「良い気分だわ。生まれて初めてオリンピックというユニークな経験をして、楽しかった。自分自身以上に、国のためにプレーしたんですからね」
コルダは今年の6月に「全米女子プロ」でメジャー初優勝を遂げて、世界ランク1位に上り詰め、その上オリンピックで金メダルまで獲得できた。狙いを定めたら、何が何でもものにする│両親はそんな彼女を子供の頃から「ライオン」と呼んでいたそうだ。まさに彼女は狙った獲物は逃さない「ライオン」。ゴルフ界の女王は百獣の王のように貪欲で、ひたすら強い。
リオに続いてメダルを獲得した唯一の選手
さて、金・銀のメダリスト2人が五輪初出場だったのに対し、リディア・コーは、2016年「リオ五輪」に続き、2大会でメダルを獲得した唯一の選手となった。
「オリンピックは特別な場所。母国ニュージーランドのために戦うのは光栄だし、そこで2回メダルを獲得できて嬉しい」
彼女は韓国で生まれ育ったバックグラウンドを持ち、両親は今、韓国に住んでいるという。ニュージーランド代表としてプレーするが、自分のルーツはどこにあるのか、ということは忘れたことはない。「韓国生まれでニュージーランド代表としてプレーすることに誇りを感じる」と語っている。
Text/Eiko Oizumi