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ジョン・ラーム優勝以外にも様々なドラマが! 2021全米オープン独自レポー ト

2021 U.S.OPEN Reports

今年の「全米オープン」では、ジョン・ラーム優勝以外にも様々なドラマが繰り広げられた。
ここではその一部をご紹介しよう!

いろいろあったね~

お久しぶり!モリナリ兄弟

©USGA

兄のエドワルド(右)と弟のフランチェスコ。久しぶりに兄弟揃ってのメジャー参戦となった。

「全英オープン」チャンピオンで、ツアーでも屈指のアイアンショットプレーヤーのフランチェスコ・モリナリ。
昨年7月に、ロンドンからカリフォルニアに家族揃って引っ越してきたが、ここ最近はケガに悩まされ、試合に出られない日々を送っていた。

そんな彼が2019年のクリスマス以来、会っていなかったという兄のエドワルド(予選会を勝ち抜いて出場・イタリア在住)と「全米オープン」の地で再会を果たし、久しぶりに兄弟に会えたことを喜んだ。

頻繁にメッセージのやりとりはしているというが、コロナの影響でフランチェスコはアメリカからロンドンに戻ることもできず、ましてや最大の感染国だったイタリアに戻ることは到底無理だったため、気持ちの晴れない生活が続いていた。
初日はともにアンダーパーをマークしていたが、最終結果はフランチェスコがイーブンパーの13位タイ、エドワルドが5オーバーの35位タイだった。

フィル・ミケルソン
グランドスラム達成ならず

©USGA

「全米オープン」時にミケルソンが使用していたのは、テーラーメイドの300シリーズ・ミニドライバー。

今年の「全米プロ」では50歳でメジャー史上最年長優勝を果たしたフィル・ミケルソン。
地元出身の彼が、子供の頃から慣れ親しんだトーリーパインズでついにグランドスラムを達成するかに期待が集まっていたが、予選通過を果たしたものの62位タイに終わった。

「いいプレーができなくて残念。タイミングやリズムが合わなかった。
ここは子供の頃から父と何度も一緒にゴルフしたり、高校生の時にマッチプレーで戦った場所。
人生のいい思い出がここにはたくさん詰まっているんだよ」

目に砂が入って棄権

©USGA

ノルウェイのビクトル・ホブランは、米ツアー2勝の23歳。

2日目のスタート前にバンカー練習を行なっていたビクトル・ホブラン。
砂が目に入り、それが原因で棄権を決めた。

「普通は目に砂が入っても、何回か瞬きすれば治るけど、サンディエゴの砂はいつまでも目の中に止まってしまって……」

そのせいかボギー連発で、とどめはダブルボギー。目の改善も見られなかったので、急遽棄権した。
ちなみに翌週に出場した欧州ツアー「BMWインターナショナルオープン」では優勝を飾っている。

ウエストウッド再婚

©USGA

再婚したウエストウッド(右)とヘレン・ストーリーさん。

ウエストウッドとヘレン・ストーリーさんが、「全米オープン」直前にラスベガスで入籍した。
もともとフィットネスインストラクター兼コンサルタントだったヘレンさんが、彼のバッグを担ぐようになったのは2018年9月のこと。
ゴルフのことはあまりよくわからなかったというヘレンさんだが、それでも「HSBCアブダビ選手権」などの優勝に貢献。
今後は人生の伴侶として支え続ける。

メジャー2位のグランドスラム達成

©USGA

「全米プロ」2位タイに続き、「全米オープン」でも2位と、メジャー2勝目とはならなかったウーストハイゼン。

「全米オープン」では終盤の自滅でJ・ラームに優勝を譲ってしまったルイ・ウーストハイゼン。
あまり喜ばしい記録ではないかもしれないが、全メジャーで2位に入ること6回、「2位グランドスラム」を達成している。
ちなみにこの2位グランドスラム達成者には、ジャック・ニクラス、アーノルド・パーマー、トム・ワトソン、フィル・ミケルソンら錚々たる顔ぶれが並ぶ。
2010年「全英オープン」で優勝して以来、メジャー優勝はなし。活躍しているイメージが強い割には、PGAツアー優勝もこれのみだ。
メジャーに強いウーストハイゼンが「万年2位」の称号を払拭できる日は、いったいいつだろうか?

日本人選手の全米オープン

松山英樹(26位タイ)

©USGA

スタート前に素振りをしているときに、気づいたことがあったので、やってみたらうまくいった。
3アンダー(68)はいいスコア。
2~3日目のゴルフを悪い中でもパープレーくらいでまとめられるように持っていけばチャンスはある。
うまくいかないゴルフが続くとイライラするけど、ゴルフは楽しいものだと思うので、そういうことのないようにしたい。

星野陸也 (26位タイ)

©USGA

枕を思い切りぶん殴りたい気分。
自分の中では完璧なゴルフをしたけど、スコアを伸ばせないのは残念。
アンダーパーは全然いけるなと思っていたけど難しいですね。
もう一つ何かが……。
もうちょっとでいけそうな気がする。

石川 遼 (予選落ち)

©USGA

自分で感じたミスが、そのままミスになるコース。
甘くはない。
ロングゲームに比べて、ショートゲームがうまくいかなかった。
アイアンが苦しい。アイアンに関してはもともとうまくならなければいけない分野。
ドライバーは収穫があったので、自分のゴルフに生かしていきたいし、コツコツやっていきたい。

浅地洋佑 (予選落ち)

©USGA

悔しいけど、足りないところだらけ。
すごい勉強になった。
本当にタフなセッティングだった。
飛距離、ショートゲームのレベル、パッティングなど足りないところがいっぱい見えた。
もう少しパターを勉強して、レベルアップしないと……。 

全米オープン
2021年6月17日~20日
トーリーパインズGCサウスコース
(米国・カリフォルニア州)
7685ヤード・パー71

最終成績

優勝−6ジョン・ラーム225万ドル
2位−5ルイ・ウーストハイゼン135万ドル
3位−3ハリス・イングリッシュ82万9084ドル
4位タイ−2グイド・ミグリオッチ
ブルックス・ケプカ、コリン・モリカワ
49万8176ドル
7位タイ−1ブランデン・グレース、ダニエル・バーガー
ポール・ケーシー、ザンダー・シャウフェレ
スコッティ・シェフラー、ローリー・マキロイ
30万6893ドル
19位タイ2セルヒオ・ガルシア、ジョーダン・スピース
ジャスティン・トーマス、ダスティン・ジョンソン他
12万5363ドル
26位タイ3松山英樹、星野陸也、ブライソン・デシャンボー他8万7941ドル

予選落ち:石川 遼、浅地洋佑

Text/Eiko Oizumi Photo/USGA、Getty Images

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