【北アイルランド】ISPSハンダが今年から開催している男女共催のヨーロピアン・チャレンジツアー「ISPSハンダ・ワールドインビテーショナル」の第2ラウンドが、ガルゴルムキャッスルGC(バリーミナ・男子パー70、女子パー73)とマゼリンGC(アントリム・男子パー70、女子パー72)で行われ、男子はトッド・クレメンツ(英国)がガルゴルムを回り、通算4アンダーで2位に2打差をつけ単独首位に浮上。女子はステファニー・メドウ(北アイルランド)、マノン・ド・ロイ(ベルギー)の2人が通算4アンダーで首位タイに並んだ。アイルランドのレオナ・マグワイヤーは1打差の3位につけている。
前日から降り続く雨のため1時間半遅れのスタートで、最終組は16時50分にティオフとかなり遅いスタートだったが、なんとか全員が回りきり、男女上位60名が決勝に進んだ。
地元北アイルランド・ポートラッシュ出身のステファニー・メドウは、マゼリンを回り4バーディ、1ボギー、1ダブルボギーの71で一つスコアを伸ばしたが、
「前半はとても難しかった。風が舞っていて、雨が降ったにも関わらずグリーンは思ったよりも硬かった。2013年にアイルランドでプレーして、そのあとプロ入りして初めて、地元・北アイルランドの試合に出たけど、地元の人たちが私を見に来てくれていることになんて言えばわからないくらい感動しているわ。勝っても負けても、彼らは私の応援をしてくれる。とても特別だし、感動的だわ」
と久しぶりの地元でのプレーを大いに楽しんでいるようだ。
彼女は米国・アラバマ大学に留学し、4度のオールアメリカンに選ばれている。2014年パインハーストで男女2週連続で行われた全米オープンでプロ入りを果たし、いきなり3位に入賞した。16年にはリオ五輪にアイルランドの代表として出場。昨年までは米女子ツアーの下部ツアー・シメトラツアーに出場していたが、賞金ランク6位に入り、今年からLPGAツアーでプレー。長年アメリカを拠点に転戦しているが、今年は「ダウ・グレートレイクスベイ・インビテーショナル」で11位に入っているのが最高位で、17試合中10試合で予選落ちと苦しい戦いが続いている。
大学時代からアメリカにいるとはいえ、北アイルランド人の彼女は、同じ北アイルランド出身のローリー・マキロイとは違い、全米中、世界中にサポーターがいるわけではない。なかなか思うような成績を残せず、精神的にきつい時もあるだろう。そんな時、母国に戻り、地元の人々の温かい声援が身にしみてありがたいに違いない。初日を終えたあとの彼女のコメントに「地元の人たちが私を見に来てくれて嬉しいし、特別なこと。思わず感情的になってしまった」とあったが、海外遠征でいろいろな苦難を経験している彼女だからこそ、そのような気持ちを強く感じる部分もあるのだろう。
地元の応援を一身に受け、決勝ラウンドを首位タイで折り返すメドウ。今週末の経験は、きっと彼女のゴルフ人生の中でも忘れがたい思い出になるに違いない。
2日目、首位タイに立った地元北アイルランドのステファニー・メドウ