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第1戦目の2倍の賞金で プロゴルファー100周年を 祝うトーナメント

プロゴルファー誕生100周年記念・ISPS HANDAコロナに喝!シニアトーナメント
<シニアの部>
群馬県・赤城ゴルフ倶楽部
8月21日〜23日
Text/Eiko Oizumi
Photo/公益社団法人日本プロゴルフ協会、Eiko Oizumi

スーパーシニアの部は、福沢孝秋とのプレーオフを制した初見充宣(右)が優勝し、優勝賞金100万円を獲得。シニアの部は鈴木 亨(左)が室田淳、渡辺司を1打差でかわして優勝。優勝賞金1000万円を獲得した。中央はISPS半田晴久会長。

 今季のシニアツアーは7月30日、ISPS HANDAのスポンサードにより、約4ヶ月遅れで開幕したが、今季第2戦目もISPSがスポンサーを務め、「ISPS HANDAコロナに喝!シニアトーナメント」が、プロゴルファー誕生100周年を記念して群馬県・赤城GCにて行なわれた。

 今回も第1戦目と同様、シニアの部とスーパーシニアの部(67歳以上)の2部門に分けて行なわれたが、シニアの部は3日間大会となり(1戦目は2日間大会)、第1戦目の大会の倍の賞金額で開催。優勝賞金1000万円が用意された。

 初日8アンダーのビッグスコアを叩き出し、好発進した鈴木亨が最終日も4つスコアを伸ばし、初日から1日も単独首位の座を譲らず完全優勝。シニアツアー4勝目を飾った。終盤まで室田淳、渡辺司との1打を争うデッドヒートを繰り広げたが、最終18番グリーンでは室田がバーディパットを決めきれず、1打差で逃げ切った。

「いや〜、最後はしびれましたね。途中、開幕戦から2試合、半田会長が試合を開催してくださって、本当に会長さまさまです。この優勝は家族みんなも喜んでくれると思うし、娘にもパパ頑張ったと言えるので、娘も頑張るんじゃないかな?」

 鈴木 亨の長女は元°C-uteのメンバーで、現在は女優やモデルとして活躍している鈴木愛理。彼女は自身のツイッターで「お父さん!!!優勝おめでとう!!!!🎉⛳️」とお祝いのコメントをアップした。

 鈴木は最終日の6番ホールで、ドライバーが割れるハプニングに見舞われた。そのホールをボギーにしたものの、その後は4バーディ、ノーボギーでしのぎ68をマーク。

「球の飛び方が変だったんですよね。こんな球出たことなかったのにな、という球がずっと出ていて、15番でちょっとおかしいと思って16番は3Wで打ったんです。18番も3Wで勇気を出して上を狙ったけど、ちょっとカサカサと木に当たった感じで、セーフでした。室田さんが最高のショットをしたので、プレーオフは嫌だな、と思っていました」

 コロナ禍で自粛期間中は、体調が悪く、5キロほど体重が増えたこともあった。試合が始まると徐々に体も動くようになり、体調も戻るというが、今年は試合がなかなか始まらず、体調も改善されなかった。そこで練習場で球を打ち、自宅のトレーニングルームでエアロバイクを1時間半漕ぐなど、体を動かしながらも「本当にこれでプロゴルファーとしていいのだろうか?」と半信半疑で練習を行なってきたという。

「この優勝で、ツアープロとしてやっていけそうなのかなという思いもまた生まれたし、間違いではなかったのかな、と思えた。ギャラリーが入ってくれて1打を競う争いはむちゃくちゃ緊張するんですけど、優勝が決まった後の開放感とか嬉しさは快感ですね。あがり症なので、嫌になって逃げ出したくなることもあるんですけど、終わって勝つと我慢してやっててよかったと思えます」

 コロナウイルスの影響で、世界中のツアーが開催中止、あるいは無観客での開催を行なっているが、ISPS主催のシニアツアーは有観客で、プロアマ戦も実施。本来のプロゴルフトーナメントの形にできるだけ近づけるべく、コロナ対策も万全に行なっている。ひとまず今年はこれでISPS主催のシニアトーナメントは終了だが、来年もコロナウイルスが終息せず、スポンサーを募ってシニアの大会を開催することが難しい場合は、ISPSが最大6試合まで開催すると半田晴久会長は約束している。鈴木の言うように「プロゴルファーにとってトーナメントは仕事の場」。1日も早く、安全に普段通りのトーナメントが開催され、プロゴルファーたちの活躍の場が戻ることを期待したい。

ギャラリーの声援が励ましにつながったと鈴木 亨。3日間、首位の座をキープしシニアツアー4勝目を挙げた。

今週の好プレーは「運がよかったから」と語っていた渡辺。「あとはパットがもう少し入ってくれれば….」と今後の大会に期待を残した。

最終ホールまで鈴木 亨との接戦を演じた室田淳。

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