「マスターズ」優勝を含む、今季4勝を飾りレギュラーシーズンで1位に輝いたジョン・ラームの結末
今季4勝を挙げ、「マスターズ」初優勝を遂げたジョン・ラーム。
2022~2023年PGAツアーシーズンが終了した。
シーズン中にPGAツアー、DPワールドツアー、PIF(サウジ政府系ファンド)との電撃統合のニュースなどもあり、話題に事欠かない1年だったが、そんな中、新しいチャンピオンたちも続々誕生し、かつての実力者の復活優勝も見られた。
ここでは、今年度の優勝者たちの顔ぶれをおさらいしておこう。
2022年
日本開催の「ZOZOチャンピオンシップ」と「トラベラーズ選手権」で今季2勝を飾ったキーガン・ブラッドリー。
「カデンスバンク・ヒューストンオープン」と「メキシコオープン」で今季2勝を飾ったトニー・フィナウ。
開幕戦の「フォーティネット選手権」と「ファーマーズ・インシュランスオープン」で今季2勝のマックス・ホーマ。プレーオフ3連戦は全てトップ10入りを果たした。
9月 | 12〜18 | フォーティネット選手権 | マックス・ホーマ |
19〜25 | プレジデンツカップ | 米国チーム | |
10月 | 26〜10/2 | サンダーソンファームズ選手権 | マッケンジー・ヒューズ |
3〜9 | シュライナーズ・ チルドレンズオープン | トム・キム | |
10〜16 | ZOZOチャンピオンシップ | キーガン・ ブラッドリー | |
17〜23 | CJカップ・イン・ サウスカロライナ | ローリー・ マキロイ | |
24〜30 | バターフィールド・ バミューダ選手権 | シェイマス・ パワー | |
11月 | 31〜11/6 | ワールドワイド・ テクノロジー選手権 | ラッセル・ ヘンリー |
7〜13 | カデンスバンク・ ヒューストンオープン | トニー・フィナウ | |
14〜20 | RSMクラシック | アダム・ スヴェンソン | |
12月 | 28〜12/4 | ヒーロー・ワールドチャレンジ | ビクトル・ ホブラン |
5〜11 | QBEシュートアウト | トム・ホージ& サヒス・シーガラ |
2023年
「WMフェニックスオープン」「プレーヤーズ選手権」で今季2勝を挙げた、世界ランク1位のスコッティ・シェフラー。
4勝を挙げ、今季最多優勝者となったジョン・ラーム。「マスターズ」でメジャー2勝目を飾った。
2022年「全米オープン」チャンピオンのマシュー・フィッツパトリックは、「RBCヘリテージ」でプレーオフの末、優勝。右はガールフレンドのキャサリン・ガールさん。
今季、「AT&Tバイロン・ネルソン」で優勝し、フェデックスカップランク28位で終えたジェイソン・デイ。2018年以来、5年ぶりの13勝目を飾った。
昨年、LIVゴルフに移籍したブルックス・ケプカが、「全米プロ」でLIVゴルファー初のメジャー優勝を飾った。メジャー通算5勝目。
「全米オープン」でメジャー優勝を遂げたウィンダム・クラークは、「ウェルズファーゴ選手権」でも優勝しており今季2勝。フェデックスカップは3位で、飛躍の年となった。
スイング改造し、「ロケット・モーゲージ・クラシック」で4年ぶりの優勝を果たしたリッキー・ファウラー。今年はフェデックスカップ16位に終わった。
昨年のフェデックスカップ王者であり、世界ランク2位のローリー・マキロイ。今年は「CJカップ」「ジェネシス・スコットランドオープン」で2勝。
2年ぶりの優勝を「ウィンダム選手権」で飾り、プレーオフに滑り込み進出を決めたルーカス・グローバー。翌週も優勝し、2週連続優勝を果たした。
1月 | 2〜8 | セントリートーナメント・ オブ・チャンピオンズ | ジョン・ラーム |
9〜15 | ソニーオープン・イン・ハワイ | キム・シウー | |
16〜22 | アメリカンエクスプレス | ジョン・ラーム | |
23〜28 | ファーマーズ・ インシュランスオープン | マックス・ホーマ | |
2月 | 30〜2/5 | AT&T ペブルビーチ・プロアマ | ジャスティン・ローズ |
6〜12 | WMフェニックスオープン | スコッティ・ シェフラー | |
13〜19 | ジェネシス・インビテーショナル | ジョン・ラーム | |
20〜26 | ホンダクラシック | クリス・カーク | |
3月 | 27〜3/5 | プエルトリコオープン | ニコ・エカバリア |
27〜3/5 | アーノルド・パーマー・ インビテーショナル | カート・キタヤマ | |
6〜12 | プレーヤーズ選手権 | スコッティ・ シェフラー | |
13〜19 | バルスパー選手権 | テーラー・ムーア | |
20〜26 | コラレス・プンタカナ選手権 | マット・ウォレス | |
20〜26 | WGCデルテクノロジーズ・ マッチプレー | サム・バーンズ | |
4月 | 27〜4/2 | バレロ・テキサスオープン | コーリー・ コナーズ |
3〜9 | マスターズ | ジョン・ラーム | |
10〜16 | RBCヘリテージ | マシュー・ フィッツパトリック | |
17〜23 | チューリッヒクラシック・ オブ・ニューオーリンズ | デービス・ライリー&ニック・ハーディ | |
24〜30 | メキシコオープン @ヴィダンタ | トニー・フィナウ | |
5月 | 1〜7 | ウェルズファーゴ選手権 | ウィンダム・ クラーク |
8〜14 | AT&Tバイロン・ネルソン | ジェイソン・デイ | |
15〜21 | 全米プロ | ブルックス・ ケプカ | |
22〜28 | チャールズ・シュワブ・ チャレンジ | エミリアーノ・グリジョ | |
6月 | 29〜6/4 | メモリアルトーナメント | ビクトル・ ホブラン |
5〜11 | RBCカナディアンオープン | ニック・テーラー | |
12〜18 | 全米オープン | ウィンダム・ クラーク | |
19〜25 | トラベラーズ選手権 | キーガン・ ブラッドリー | |
7月 | 26〜7/2 | ロケット・モーゲージ クラシック | リッキー・ ファウラー |
3〜9 | ジョン・ディアクラシック | セップ・ストラカ | |
10〜16 | ジェネシス・スコットランドオープン | ローリー・ マキロイ | |
10〜16 | バルバソル選手権 | ビンセント・ノーマン | |
17〜23 | 全英オープン | ブライアン・ハーマン | |
17〜23 | バラクーダ選手権 | アクシェイ・ バティア | |
24〜30 | 3Mオープン | リー・ホッジズ | |
8月 | 31〜8/6 | ウィンダム選手権 | ルーカス・ グローバー |
7〜13 | フェデックス・セントジュード選手権 | ルーカス・ グローバー | |
14〜20 | BMW選手権 | ビクトル・ ホブラン | |
21〜27 | ツアー選手権 | ビクトル・ ホブラン |
1月からのレギュラーシーズンで圧倒的な強さを誇っていたラーム
今年のフェデックスカップは、ビクトル・ホブランが年間王者に輝いたが、今シーズンは、唯一人4勝を挙げていたジョン・ラームの強さが光った1年だったといえるだろう。
1月にハワイで行なわれた「セントリートーナメント・オブ・チャンピオンズ」で優勝を飾ると、「アメリカンエクスプレス」で自身2連勝。
2月の「ジェネシス招待」でも優勝し、4月には「マスターズ」初優勝を遂げ、4か月で4勝を飾った。
ラーム自身も「今、自分が最も強い」と自他ともに認める圧倒的な強さを誇っていたが、その後は「メキシコオープン」2位、「全英オープン」2位タイなどはあったものの、5勝目を飾ることはなかった。
レギュラーシーズンを1位で終え、プレーオフに突入したが、3試合のいずれも上位争いができず、最終戦の「ツアー選手権」では最終日に74を叩き、一気にランクダウン。
今年最も活躍した選手が、18位に終わった。
また今年は、若手に交じって4~5年ぶりに復活優勝を遂げた選手が何人もいた。
ジェイソン・デイ、リッキー・ファウラー、ルーカス・グローバー、そしてブライアン・ハーマンだ。
ハーマンは「全英オープン」でメジャー初優勝を遂げ、グローバーは、レギュラーシーズン最終戦の「ウィンダム選手権」で優勝し、プレーオフに滑り込み出場。
最終戦の「ツアー選手権」まで進出し、フェデックスカップ18位で終えた。
彼は2009年「全米オープン」で優勝したものの、一時シード権を失うほど不調に苦しんだこともあった選手。
トップ30に入ることで、来年のメジャー4試合への出場権も獲得し、シード権も獲得。最後の踏ん張りが彼のツアー人生を変えた。
なお、松山英樹は、プレーオフ第2戦「BMW選手権」まで駒を進めたものの、大会中に体の不調を訴え、棄権。
来年の「シグネチャー大会8試合」への出場を決める50位以内にギリギリ滑り込み、今シーズンを終えた。
10年連続の最終戦「ツアー選手権」への進出がかかっていた松山英樹だが、ケガのため、今年は進めず、フェデックスカップ50位に終わった。
Photo/Yoshitaka Watanabe, Eiko Oizumi,Getty Images