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【ゴル経】ゴルフ経済がビジネスのヒント!第22回LIVの余波で高騰している海外ツアー、メジャーの男女賞金額

©Koji Kitamura

 

ゴルフの経済を知ればビジネスのヒントも見つかる!

今回のテーマは「LIVの余波で高騰している海外ツアー、メジャーの男女賞金額」です。

LIVゴルフ個人戦の優勝賞金は男子の海外メジャー優勝賞金額を上回る

Illustration/Koji Kitamura

海外ツアーの賞金が高騰している。特にメジャーの高騰ぶりは目覚ましい。
7月の「全英オープン」の賞金総額は1650万ドル(約23億1000万円)。優勝したブライアン・ハーマンの優勝賞金は300万ドル(約4億2000万円)だ。
2022年キャメロン・スミスが「全英オープン」で優勝した際、賞金総額は1400万ドル、優勝賞金は250万ドルで、賞金額が20%アップしたことになる。
女子ゴルフの賞金額も上がっており、7月にぺブルビーチGLで開催された「全米女子オープン」では賞金総額1100万ドル(約15億4000万円)、アリセン・コープスの優勝賞金は200万ドル(約2億8000万円)で、昨年比10%アップだった。
因みに、日本男子ツアーの最高賞金である今年の「日本オープン」(茨木カンツリー倶楽部で開催)の賞金総額は2億1000万円、優勝賞金は4200万円である。

この賞金額の高騰の背景にあるのは、2022年に登場したサウジアラビア系ファンド(PI F)が支援するLIVゴルフである。
2022年には8試合が行なわれ、年間賞金総額2億5500万ドル(約357億円)で、賞金ランキング1位のダスティン・ジョンソンは個人戦、団体戦、年間順位ボーナスを合わせて3563万7767ドル(約49億8900万円)獲得。
賞金だけではないが、フォーブスによるスポーツ選手年間収入で総合6位、ゴルフ部門で1位である。
2023年は14試合が開催され、賞金総額は倍近く膨れ上がり4億500万ドル(約567億円)となっている。

この状況に対応して、PGAツアーも昨シーズン47試合で賞金総額4億2180万ドル(約590億5200万円)から、今シーズン賞金総額5億4690万ドル(約765億6600万円)に大幅増額された。
3月に開催された「プレーヤーズ選手権」では賞金総額が2000万ドル(約28億円)から2500万ドル(約35億円)に引き上げられ、優勝したスコッティ・シェフラーは優勝賞金450万ドル(約6億3000万円)を獲得している。

6月にはPGAツアーとDPワールドツアー、LIVゴルフをバックアップするPIFが事業統合するとのニュースが流れ、大きな話題になったが、今後は属するツアーがどこであれ、今年のメジャーのように世界トップクラスの選手が一堂に会して、今までにない高額賞金を争う戦いが見られることだろう。

Text/Hirato Shimasaki
Illustration/Koji Kitamura

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