LIV GOLF JEDDAH
2023年10月13日〜15日/Royal Greens Golf &CC
年間3勝を挙げた、LIVゴルフ2年目の実力者
テーラー・グーチが年間・個人戦王者に!
昨年はダスティン・ジョンソン率いる4エイシズGCのメンバーとして戦っていたテーラー・グーチ。
今年はレンジゴーツGCに移籍し、アデレード(豪州)、シンガポール、アンダルシア(スペイン)の3ヶ国で勝利し、年間総合チャンピオンに輝いた。
個人戦・総合優勝
テーラー・グーチ
(アメリカ・レンジゴーツGC)
1991年11月14日生まれ。オクラホマ州出身。2014年プロ入り。21年、PGAツアー「RSMクラシック」で優勝。LIV発足当時から、メンバー入り。チーム戦優勝6回、個人戦優勝3回。
個人戦、団体戦合わせて約57億4600万円を荒稼ぎ!
昨年は8試合のみの開催で、ダスティン・ジョンソンが総額52億6778万円を稼ぎ出し、大きな話題となったが、今年のLIVゴルフは年間14試合を開催し、年間3勝を挙げたテーラー・グーチが総合優勝。
個人戦の賞金で1732万12ドル(約25億9800万円)、個人戦総合優勝のボーナスで1800万ドル(約27億円)、チーム戦の賞金で298万7500ドル(約4億4812万円)を獲得し、約57億4612万円を稼ぎ出した。
彼は2014年にプロ転向し、PGAツアー在籍時代、123試合に出場。
「RSMクラシック」で1勝し、生涯獲得賞金額は925万299ドル(約13億
8754万円)となっているが、たった14試合でその4倍も稼いだことになる。
「僕のキャリアの中で最高の1年だった。今年オーストラリアで初優勝を遂げた後は、大きな自信がつき、僕自身のゴルフと信念を新しいレベルへと引き上げてくれた」(グーチ)
彼は敬虔なクリスチャンでもあり、次のように語っている。
「イエス・キリストが僕という人間を定義してくださり、僕にこの才能と能力を与えてくださった。僕は、それを最大限に活用するだけ。そしてこれからも努力を続けていくよ」
しかし、これほどにLIVゴルフで好成績を収め、個人戦で総合優勝しているものの、メジャーには1試合も出られない1年間だった。
LIVゴルフには世界ランキングポイントが与えられておらず、かつては31位にランクインしていたこともある彼は、現在214位にまで順位を下げている。
10月には世界ランキング(OWGR)から正式に、ポイント獲得を却下されてしまった。
PGAツアー、DPワールドツアーとPIF(サウジ政府系ファンド)の統合が6月に発表されたことで、この件でも歩み寄りがあるかに思われたが、結果的には統合発表前と変わらない状況に終わっている。
グーチは「メジャーでプレーするというのは、ゴルフの世界で最高のこと。そのチャンスを得られないということであれば、最悪だ。世界のゴルフ界の人々が集まり、最高の選手が、メジャーでプレーできるようにするにはどうすればいいかを考えてほしい。僕は、世界最高のプレーヤーの一人であることを証明するために、自分のできることは全てやったと思いたい」と語っている。
個人戦・最終成績
1位 | テーラー・グーチ | 192ポイント |
2位 | キャメロン・スミス | 170ポイント |
3位 | ブルックス・ケプカ | 152ポイント |
4位 | ブライソン・デシャンボー | 149ポイント |
5位 | ダスティン・ジョンソン | 125ポイント |
6位 | パトリック・リード | 123ポイント |
7位 | ハロルド・バーナーⅢ | 121ポイント |
8位 | ミト・ペレイラ | 120ポイント |
9位 | ブランデン・グレース | 112ポイント |
10位 | チャールズ・ハウエルⅢ | 102ポイント |
11位 | セルヒオ・ガルシア | 83ポイント |
12位 | ホアキン・ニーマン | 66ポイント |
13位 | フィル・ミケルソン | 17ポイント |
※賞金は1ドル=150円で換算
Text/Eiko Oizumi
Photo/LIV Golf