韓国男女ジュニアが活躍!
ナショナルチームメンバーの価値は一人当たり5000万円
土壇場でナショナルチーム入りを決めたキム・シヨン
韓国ゴルフ協会(KGA)は、2024年のナショナルチームとその予備軍を発表した。
11月13日時点のKGAランキングが基準となっており、1位から6位までがナショナルチーム、7位から16位までが予備軍となっている。
男子ナショナルチームは、チェ・ジュンヒ、アン・ソンヒョン、ピ・スンヒョン、パク・ジョンフン、イム・テヨン、キム・シヨンの6人。
キム・シヨンは、昨年11月2日に江原道春川市のラビエベル・デューンズコースで行なわれた第8回「ヤンガンズマッチプレー」で優勝。
この大会は、KGAランキングで450ポイントを獲得できる、昨年最後の大会だった。
当時13位だったシヨンがナショナルチーム入りを果たすには、優勝する必要があったが、決勝でパク・ガンウンを3&2で下して優勝。
450ポイントを獲得し、通算1530・8ポイントとした。6位だった1431ポイントのパク・ジェヒョンを、99・8ポイント差で抜き、名誉あるナショナルチームのメンバー入りを果たしたのである。
「シーズン最後の大会で優勝できて、最高の1年になったと思う。オフシーズンにしっかり準備し、素晴らしい選手に成長できるように努力したい」と語った。
今大会の優勝特典として、シヨンは今シーズンのKPGA韓国ツアーの開幕戦「DBインシュランス・プロミーオープン」の出場権を獲得している。
また、女子ナショナルチームには、イ・ヒョソン、キム・ミンソル、キム・シヒョン、オ・スミン、ヤン・ヒョジンおよびパク・ソジンが選抜された。
「世界アマチュアチーム選手権」で女子チーム優勝の快挙
「世界アマチュアチーム選手権」で韓国5勝目
女子ナショナルチームのミンソル、ヒョソン、予備軍のソ・キョリムの3人は、2023年10月、アラブ首長国連邦(UAE)のアブダビGC(パー72)で行なわれた、世界最大のアマチュアチーム競技である、第30回「エスピリトサントトロフィー・世界女子アマチュアチーム選手権」(以下WATC)に出場。
最終ラウンドで、5アンダーをマークし、通算22アンダーで優勝した。
銀メダルを獲得した台湾(18アンダー)とは4打差、銅メダルを獲得したスペイン(17アンダー)には5打差だった。
1964年に始まった本大会では、韓国は過去、4勝しているが、初優勝は1996年、そして最後の優勝は2016年だ。
2016年には、チェ・ヘジン、パク・ミンジ、およびパク・ヒョンギョンが優勝している。
今回優勝した韓国は、2025年にシンガポールのタナメラCC・タンピンズコースで行なわれる次回大会まで優勝トロフィーを保持することになっている。
ミンソルは「私は自分のプレーに集中しました。最初の3ラウンドは、リラックスしてパーを取ろうとしたら、いくつかはバーディになりました」と述べた。
また、キョリムは「この試合で優勝できたことを、とても光栄に思っています。4日間、チームメイトが素晴らしいプレーをしてくれて、とても感謝しています。今日の勝利は、チームワークと努力の賜物です」と述べた。
なお、男子チーム(アイゼンハワートロフィー)は25位タイに終わった。
アン・ソンヒョン、ムン・ドンヒョン、イ・スンホが出場したが、2024年にはアン・ソンヒョンだけがナショナルチームのメンバーになり、ムン・ドンヒョンとイ・スンホは予備軍にとどまっている。
ナショナルチームに入ることの意味と価値
毎年男女6人ずつ、合計12人選出されるナショナルチームの価値は、1人あたり、少なくとも5億ウォン(5000万円)である。
ナショナルチームに選ばれた選手は、プロのトーナメント(「GSカルテックス・メギョンオープン」「コロン韓国オープン」「DBグループ韓国女子オープン」など)に推薦出場でき、さらに、国外で開催される国際大会(「WATC」、「アジア・パシフィックアマチュア選手権」、「女子アジア・アマチュア選手権」など)で経験を積むことができる。
また、オフシーズンのトレーニング、レッスン、メンタルコーチングの費用も提供されるのだ。
さらにプロ転向した場合、ナショナルチームの選手は、ナショナルチームメンバーではない選手に比べ、優利な条件でスポンサー契約を結ぶことができるのだ。
ゴルフクラブ以外の用具も、スポンサーから提供を受けることができる。
最近「杭州アジア大会」のゴルフ部門で金メダルを獲得したイム・ソンジェは、「アマチュア時代、ナショナルチームのメンバーにすごくなりたかった。そしてなった後、何が一番変わったかといえば、ゴルフに対する自信だ」と述べた。
イムやキム・シウーとともに金メダルを獲得したチャン・ユビンは、「韓国の国旗をあしらったウェアを身にまとい、出場した試合で良い成績を残した時、通常のトーナメントとは比べ物にならないほど素晴らしい気分になりますね。すごく感動的です」と語った。
KGA関係者は、「それほど多額の資金ではないが、韓国オリンピック委員会の規定に従い、各選手にはトレーニング費用が支払われている。さらに、選手が記者会見でどのように話し、行動すべきかについての教育も行なわれている。私たちは、彼らがゴルフを上達するだけでなく、正しい人間に成長するために、協会で多くの努力をしている」と語っている。
Text/Donghoon Lee
イ・ドンフン
ソウル生まれのゴルフライター。アジュビジネスデイリー紙、ゴルフマガジン、ゴルフジャーナル(ともに韓国)などに寄稿。2021年韓国PGA感謝賞受賞。