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【私の愛したゴルフコース】第26回バリーリフィンゴルフクラブ (アイルランド)

世界のゴルフフォトグラファーの第一人者として今も第一線で活躍するデビッド・キャノン。

彼のファインダーを通して切り取られた世界のゴルフコースの数々は、まるで宝石箱のジュエリーのように一つ一つが個性豊かに輝いている。

私の愛したゴルフコース第26回はバリーリフィンゴルフクラブ (アイルランド)を紹介する。

Ballyliffin Golf Club

オールドリンクス・4番ホール(558ヤード・パー5)のグリーン奥からの眺め。右ドッグレッグホールになっており、フェアウェイにもアンジュレーションがある。©David Cannon (Getty Images)

バリーリフィン・ゴルフクラブ
●設計:パット・ラディ、トム・クラドック(グラシェディリンクス)
エディ・ハケット、ニック・ファルド(オールドリンクス)
●全長:7542ヤード(グラシェディリンクス)、6937ヤード(オールドリンクス)
●備考:1947年に設立。オールドリンクスとグラシェディリンクスの2コースがあり、アイルランド最北端に位置する。「アイルランドオープン」などの数々のトーナメントが開催されており、メンバーコースだが、ビジターもプレー可能。周囲には、バリーリフィンホテルなどの宿泊施設がある。レンタルクラブあり。

https://www.ballyliffingolfclub.com

辺鄙な場所にある、村人の9ホールのコースが大変身

バリーリフィン・ゴルフクラブは、アイルランド最北端に位置する、同国でも屈指のゴルフコースだ。
このクラブには、羊や牛がいる農場に造られた素朴な9ホールの「村」コースが、36ホールのチャンピオンシップコースにまで発展した、並外れた物語がある。
コースは1947年に設立。
ここはアイルランドでも非常に辺鄙な場所で、非常に行きにくい場所。
純粋に地元の人のためのコースであり、その後25年間、ゴルフ愛にあふれた献身的なクラブの中心メンバーたちが、次から次へと財政危機を乗り越え、1973年には9ホールのオールドリンクスが18ホールに拡張された。
1987年にようやくクラブハウスを建設。
2000年には、今日のようにクラブを美しく彩るモダンなクラブハウスが造られた。

バリーリフィンのメンバーの熱き思いと奇跡

バリーリフィンのメンバーほど、自分たちのクラブをより良いものにしようと考えた人たちは、世界中のどこを探しても見つからないだろう。
しかもいったい誰が、村のクラブが2018年に「アイルランドオープン」を開催し、2024年には「アマチュア選手権」を開催すると思っただろうか。

1992年、アイルランドの著名なコース設計家のパット・ラディと彼の同僚トム・クラドックは、バリーリフィンのオールドリンクスのバンカーを改良するため、クラブに招待された。
初めて彼らが訪れた時、最高級の自然のリンクスランドに最適な、この広大な400エーカーの地形に圧倒されたのだった。
ラディの当時の発言、「オールドリンクスのバンカリングのことは忘れて、この栄光に満ちた、神に与えられた土地に世界を仰天させる第2のチャンピオンシップコースを建設しよう」は、第2のリンクス開発の伝説となっている。

ニック・ファルドが改修
北大西洋に面した欧州シニア開催コース

Old Links 13th Par4/454yards

13番ホールは、真っすぐ打っていくパー4。グリーン手前には2つのバンカーが両サイドにある。©David Cannon (Getty Images)
グラシェディリンクスの5番ホール・パー3(192ヤード)。グリーン周りには右に3つ、左に1つバンカーがある。右サイドはOB。©David Cannon (Getty Images)

Northern Star!
北の星!

クラブハウスに対して左に見えるのは、オールドリンクスの9番ホール(パー4)。右に見えるのはグラシェディリンクスの9番ホール(パー4)。200万ユーロを投じて建てられた近代的なクラブハウスは、2000年5月にオープン。最上階には、グラシェディビューレストラン&バー。©David Cannon (Getty Images)

2つの全く異なる特徴を持つリンクス

ゴルフ旅行者にとって、バリーリフィン訪問は素晴らしい冒険だ!
そこへ行くのは大変だが、幹線道路から外れてクラブハウスまで車で向かうと、本当に特別な1日が待っている。
2つの素晴らしいリンクスコースがあり、それぞれ全く異なるチャレンジを提供している。
1つは山々の砂丘を縫った高低差を伴う現代的なコース。
もう1つはほとんど高低差のない古典的なスタイルのリンクスである。
オールドリンクスは、1947年の創設当時のオリジナルの9ホールの一部を使用しているが、アイルランドのコース設計家であるエディ・ハケットは、イングランドの建築家ローリーとペニックの協力を得て、1973年にバリーリフィンで最初の18ホールを完成させた。
2004年、サー・ニック・ファルドと彼の設計チームがオールドリンクスを「グレードアップ」するために、新しいティーグラウンドとバンカーを設計し、2006年に完成した。

1995年には、新コースであるグラシェディリンクスがオープンし、1998年に「アイルランド女子オープン」を開催。
2018年には「ドバイ・デューティフリー・アイルランドオープン」の開催地に選ばれるという栄誉に輝いた。

2006年にサー・ニック・ファルドによって改造されたオールドリンクスは、現代的なシェイピング技術を駆使して造られたグラシェディリンクスに対し、新しいバンカリングによって改善されたコース。
ゴルファーにとって、腕前を試される、楽しい挑戦となるだろう。オールドリンクスのレイアウトは、グラシェディリンクスとは異なり、ほとんど高低差はない。
コースで最も楽しく、記憶に残るホールの1つは、有名なパー3の5番ホールで、「ザ・タンク」と呼ばれている。
バックティーから179ヤードの距離があり、自然の砂丘に造られた小さな砲台グリーンに向かって、非常に正確なミドルアイアンでのショットが要求される。

プレー後は、モダンで居心地の良いクラブハウスで食事をしたり、一杯やったり、を加えると、ゴルフで最高の1日を過ごすことができる。
〝エメラルドの島〟アイルランドのこのような絶景エリアに、これほど記憶に残るコースを2つも備えた比較的新しいゴルフクラブがどのようなものか、想像してみてほしい。

Text & Photo/David Cannon

David Cannon デビッド・キャノン(イギリス)

海外メジャー100大会以上を取材し、現在も第一線で活躍中のゴルフフォトグラファー界の巨匠。自身もシングルハンデの腕前で、息子はプロゴルファー。アメリカ、ヨーロッパ、中東、オーストラリア、アジアと世界各国を股にかけて撮影している。2022年、PGAオブ・アメリカ生涯功労賞を受賞。Getty Images所属。

Text & Photo/ David Cannon (Getty Images)

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