ISPS HANDA スコティッシュ女子オープン/2024年8月15日~18日/ダンドナルドリンクス(スコットランド・エアシャー)
優勝
ローレン・コフリン
プロ入り9年目のローレン・コフリンに、ようやく遅い春がやってきたようだ。
7月の「CPKC女子オープン」で、LPGAツアー初優勝を遂げたと思いきや、2勝目がなんと3週後のスコットランドで舞い込んだ。
そして、念願の「ソルハイムカップ」に出場が決定!
彼女の好調の秘密を探る。
念願の「ソルハイムカップ」にも出場可能に
今年の夏、最もホットな女子プロは日本の川﨑春花と米国のローレン・コフリンと言っていいだろう。
コフリンは、7月の「CPKC女子オープン(カナダのナショナルオープン)でプロ入り9年目にして、LPGAツアーで初優勝。
そしてその2試合後の「ISPS HANDAスコティッシュ女子オープン」で早くも2勝目を達成したのだ。
最終日は、序盤で2ボギーを叩いたが、その後5バーディを奪取。
69で回り、「パリ五輪」で銀メダルを獲得したばかりのエスター・ヘンゼライトに4打差をつけて、勝利を収めた。
「今回の優勝はおまけのようなもの。諦めないで信じ続ければ、必ず成功する時が来る」
「信じられないですね。3大会で2勝するなんて、クレージーなことです。最初は風が強く、ボギーを叩いてしまったけど、その後はなんとか耐えて5番、7番でバーディを取り、そこから落ち着きました。目の前のことに集中し、優勝することは考えないようにしたんです。目の前の1打に集中することが、本当に大事でした」
翌週に控えた「全英女子オープン」の準備も兼ねて出場したというコフリンだが、「風やリンクスの勉強ができて、とても良い経験になりました。アメリカとは全く違い、風がボールをかなり左右するので、その感覚を掴むことが大事でした。優勝したことは、その上に乗ったチェリー(おまけ)のようなものです」
今大会の優勝で、ネリー・コルダ、ハナ・グリーンと並び、今シーズンの複数回優勝者となり、LPGAツアーのポイントランキング(レース・トゥ・CMEグローブ)で5位に浮上。
9月13日~15日に行なわれた「ソルハイムカップ(ライダーカップの女性版。米国選抜VS欧州選抜で戦う)に初出場を果たした。
「今年の大きな目標の中に、ソルハイムカップ出場がありました。今年の初めはもちろん、昨年の初めに『これが私の成し遂げたことだ』と言われても、信じられなかったでしょう。ここに至るまでにどれだけ努力してきたかを考えると、本当に驚きますね。プロだけでなく、ジュニアゴルフ時代から毎年少しずつ上達しようと努力してきました。諦めずに努力し続ければ、成功するのです」
主催者推薦出場
米ツアーを目指す原英莉花
通算8オーバーで予選落ちし、実力不足を実感
ISPSの主催者推薦で急遽、渡英を決めた原英莉花。
強行スケジュールではあったものの、「NEC軽井沢72ゴルフトーナメント」を10位タイで終えた直後に、スコットランドで開催された今大会へ乗り込んだ。
米女子ツアーを目指す彼女にとって、今大会への推薦はエントリー済みの国内戦を欠場してでも欲しいものだったのだ。
だが、結果は連日「76」の通算8オーバー。予選落ちに終わった。
「自分の技術不足を感じた。チャンスを頂けた中で、結果につなげられなかった自分が不甲斐ない。プロとして7年間やってきた経験もありながら、違う状況にきた時に対応できない経験の浅さが目立った」と悔しさを滲ませた。
今後も今回の悔しさと経験をバネに、米女子ツアー本格参戦を目指す。
最終成績
優勝 | ローレン・コフリン | −15 |
2位 | エスター・ヘンゼライト | −11 |
3位 | 古江彩佳 メーガン・カン | −9 |
5位 | チャーリー・ハル | −8 |
6位 | ガブリエラ・ラッフルズ コ・ジンヨン | −7 |
8位 | サラ・シュメルツェル | −6 |
9位 | リディア・コー | −5 |
10位 | ヌリア・イトゥリオス リサ・ペターソン | −3 |
12位 | ミンジー・リー | −2 |
15位 | 畑岡奈紗 | −1 |
25位 | リリア・ヴ ローズ・チャン | +2 |
30位 | アシュリー・ブハイ | +3 |
48位 | 勝みなみ | +7 |
57位 | 西郷真央 | +8 |
予選落ち/ステイシー・ルイス、原英莉花、西村優菜
棄権/渋野日向子
Text/Eiko Oizumi
Photo/LET、Getty Images