LIV GOLF Individual Championship Chicago
2024年9月13日〜15日/Bolingbrook GC
ラファエル・ナダルからも祝福のアドバイス
ジョン・ラームがLIV GOLF1年目で個人戦総合優勝達成!
昨年末に、LIVゴルフへ移籍すると電撃発表し、世界のゴルフ界を驚愕させたジョン・ラーム。
2月の開幕戦から13試合中12試合でトップ10入りを果たし、個人戦で2勝。
個人戦の総合優勝を果たした。そんな彼の1年を振り返る。
元世界ランク1位のラームが1年目で総合優勝
LIVゴルフは3年目を迎え、今年は計14試合を開催した。
そして、個人戦で総合優勝を飾ったのは、LIVゴルフ1年目のジョン・ラームだった。
開幕戦の「マヤコバ大会」から参戦したラームは、「リージョン13」という自らのチームを持ち、キャプテンに就任。
世界ランク3位でLIVに移籍し、すぐにでも優勝するかと思われた。
しかし、毎試合でトップ10入りを果たすものの、なかなか優勝できない。
7月に入り、「イギリス大会」でようやく優勝すると、続く「グリーンブライヤー大会」では2位に。
それまでランクトップに立っていたホアキン・ニーマンが2位に陥落し、ラームがわずか2・97ポイント差でトップに躍り出た。
この時点で、個人戦レースは最終戦の「シカゴ大会」を残すのみとなり、ここで総合優勝者が決まる、という状況になった。
ラームは初日にボギーを1つ叩いたが、あとの2日間はノーボギーという安定したプレーぶりで、通算11アンダーで優勝。
ニーマンはバーディも取るが、ボギーも叩くというプレーで通算8アンダーの2位タイに終わった。
なお、セルヒオ・ガルシアも2位タイに食い込み、今年の個人戦ポイントランキングは、上位3名が全てラテン系プレーヤーが占めた。
最終日、母国の憧れの選手だったセルヒオ・ガルシアと一緒に回ったラームは、「今日はいろいろな意味で特別だった。今年バルデラマでプレーした時は、セルヒオと一緒にプレーし、彼が優勝したが、今日はいいプレーができ、週末にはボギーを叩くこともなかった。自分のプレーを誇りに思うし、2回目の勝利を手にできたのは非常に嬉しい。個人戦のトップ3がスペインから2人、チリ(ニーマン)から1人、合計3人のヒスパニック系で占められたことも、とても重要なこと。ラテンアメリカやスペインに大きな影響を与えることができたと思う」と語った。
ドライバーのシャフトを変更しゴルフのレベルがアップしたラーム
LIVゴルフに移籍してから今に至るまでの厳しい道のり
PGAツアーに忠誠を誓っていたラームが、突如LIVゴルフ入りしたことに対し、世界のゴルフファンから批判を浴びることも多い1年でもあった。
「デコボコの道だったとは言わないが、確かに風当たりは強かった。LIVに参加するという決断によって生じる感情やメディアの反応、いいことも悪いことも経験したし、キャプテンとしてチームをまとめたり、自分自身も優勝しようと思ってスタートした。今年の春にドライバーのシャフトを変更したことで、自分のスイングスピードに合った、自然なスイングができるようになったことも大きい。ナッシュビルの試合以降、ゴルフレベルは高くなり、無理しなくてもいい成績が収められるようになった。イギリスで優勝できたのは、本当に良かったよ」
そして、メジャー優勝には匹敵しないが、シーズン全体のレースで優勝したことは格別だ、と語った。
キャプテンとしてチームをまとめ、チームメイトがスイングに悩んでいたら助言する楽しさも味わえた1年。
LIVゴルフでの生活に完全に慣れた彼の2年目は、さらにパワーアップしたものとなるだろう。
個人戦・最終成績
1 | ジョン・ラーム | 235.17ポイント |
2 | ホアキン・ニーマン | 219.20ポイント |
3 | セルヒオ・ガルシア | 162.49ポイント |
4 | ティレル・ハットン | 161.49ポイント |
5 | ブルックス・ケプカ | 138.73ポイント |
6 | ルイ・ウーストハイゼン | 129.10ポイント |
7 | キャメロン・スミス | 127.66ポイント |
8 | ブライソン・デシャンボー | 105.96ポイント |
9 | ディーン・バーメスター | 95.90ポイント |
10 | テーラー・グーチ | 94.43ポイント |
45 | 香妻陣一朗 | 12.40ポイント |
46 | フィル・ミケルソン | 12.21ポイント |
Text & Photo/Eiko Oizumi
Photo/LIV GOLF