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【DPワールドツアー】ヒーロー・ドバイデ ザートクラシックでティレル・ハットンが欧州ツアー8勝目!世界ランキング8位に浮上

LIVゴルフ移籍による出場停止処分・罰金に異議申し立て中
ティレル・ハットン、欧州ツアー8勝目で世界ランキング8位に浮上!

ヒーロー ・ドバイデザートクラシック
2025年1月16日〜19日/Emirates Golf Club, Dubai UAE

優勝 ティレル・ハットン

Tyrrell Hatton
ティレル・ハットン(イギリス)
1991年10月14日生まれ。175cm、73kg。米ツアー1勝、DPワールドツアー8勝、LIVゴルフ1勝。現在、「ライダーカップ・欧州チーム」ランキング1位。
エミレーツ航空&グループ会長兼最高経営責任者のシェイク・アハメド・ビン・サイード・マクトゥーム殿下からダラトロフィーを受け取るティレル・ハットン。右横は、ヒーロー・モトコープの社長・会長兼最高経営責任者のパワン・ムンジャル氏。
©︎DP World Tour

ティーマーカーを破損して罰金を通告されるも2億4000万円の優勝賞金を手にし、笑顔のハットン

テーラーメイドの新モデル「Qi35」で戦う、ドバイ在住のトミー・フリートウッド。
©︎Eiko Oizumi
大会3連覇がかかっていたローリー・マキロイは、ハットンと3打差の通算12アンダーで、4位タイに終わった。
©︎DP World Tour
最終日、最終ホールのティレル・ハットンのセカンドショット。
©︎DP World Tour

「優勝トロフィーに名前を刻みたい大会」

過去、「BMW PGA選手権」などDPワールドツアーで7勝してきたティレル・ハットンが、1月の同ツアー高額賞金大会「ロレックスシリーズ」第1戦、「ヒーロー・ドバイデザートクラシック」で優勝し、8勝目を達成。
世界ランキングで8位、「レース・トゥ・ドバイ」ランキングで1位に浮上。
今年行なわれる「ライダーカップ」の欧州チームランキングでトップに立った。
彼は今大会の優勝で、153万ドル(約2億4000万円)を獲得。
プロデビュー以来、自身200試合目の大会での優勝だった。
また、ジョン・ラームと並び、「ロレックスシリーズ」最多優勝選手にもなった。

「素晴らしい気分だ。この大会は、僕の履歴書に加えたいイベントの一つだった。DPワールドツアーでとても象徴的な試合だからね。このトロフィーに名前が刻まれて、夢が叶ったような気持ちだ。今大会と、メジャー4試合は『ライダーカップ』自動選出を目指してポイントを稼ぐためには非常に重要な試合。今後の試合が楽しみだ」と語った。

なお、LIVゴルフに移籍したことにより、DPワールドツアーから罰金や出場停止処分が科されているハットンだが、ジョン・ラームと同様、その処分に対して異議申し立て中。
DPワールドツアーは問題の解決を先送りしているため、LIVゴルファーたちも現在は試合に出場できているというのが現状だ。
今年のLIVゴルフイベントに出場すれば、規則上、ペナルティが科されることになるが、現時点では何が支払われ、どのような出場停止処分が科されるかは不明である。

優勝賞金からティーマーカー弁償代が引かれる?!

ローリー・マキロイが「他人がどう思うかを全く気にしない。それはゴルフという競技においては非常に良い特性だ」と語るティレル・ハットンは、プロゴルフ界でも一二を争う短気男。
プレー中、ミスショットをすると、怒りの感情をぶつけるタイプで、クラブをへし折ったり、あるいは、Fワードを連発するなど日常茶飯事である。

そんな彼は、ドバイの地でも短気を起こした。
3日目の7番ホール(パー3)でティーショットがピンから右に48ヤードも外れた場所に着地。
そのショットに苛立った彼は、プラスチック製のティーマーカーに怒りをぶつけ、破損してしまったのだ。

ラウンド後、DPワールドツアー関係者と話し合い、ツアー側はこの行為に対する罰金を科すと通告。
ハットンは「ちょっとしたフラストレーションだ。やるべきことではなかったと思うが、人として悪いわけではない。ただその瞬間の感情でやってしまっただけ。過去には戻れないし、前に進むだけ。注意されたことについては納得しているが、1日中悩むつもりはない。もしこれが、僕が人としてやった中で一番悪いことだとしたら、それほど悪いことではないと思う」と英国の『ガーディアン』誌に語っている。
実際、優勝賞金から破損したティーマーカーの弁償代金が引かれたのかどうかは不明だが、せいぜい100ドルくらいの話。
LIVゴルフで巨万の富を築いているハットンにとっては、まったく痛みを感じない罰金だ。

2025年「ヒーロー ・ドバイデザートクラシック」最終成績

優勝ティレル·ハットン−15
2位ダニエル·ヒリアー−14
3位ローリー·キャンター−13
4位ローリー·マキロイ
ニクラス·ノーガード
−12
6位ショーン·ノリス
トム·マッキビン
−11
8位デビッド·ミケルッチ
グイド·ミグリオッチ
−10
10位ラスムス·ニアガード·ペテルセン
パトリック·リード
ライアン·フォックス
ディラン·フリッテリ
−9
21位中島啓太
トミー·フリートウッド
−5
37位アダム·スコット−2

予選落ち:ジョン・ラーム、桂川有人、ビクトル・ホブラン、ルーク・ドナルド

Text & Photo/Eiko Oizumi
Photo/DP World Tour

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