第1戦LIV GOLF RIYADH
個人戦は初優勝のエイドリアン・メロンク
チーム戦は、ジョン・ラーム率いる「リージョン13 」が優勝
チーム戦 優勝
リージョン13

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個人戦 優勝
エイドリアン・メロンク

LIVゴルフ初ナイトゲーム
スタートは午後6時過ぎ!

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ドバイのコースで夜間ゴルフ練習が奏功
LIVゴルフに昨シーズンから参戦し、マーティン・カイマーがキャプテンを務めるクリークスGCに所属するエイドリアン・メロンク。
彼がLIVゴルフ開幕戦の「リヤド大会(サウジアラビア)」で、通算17アンダーで回り、LIVゴルフで初の個人戦優勝を飾った。
2位には2打差でセバスチャン・ムニョス(トルクGC)とジョン・ラーム(リージョン13)が入った。
「とてもホッとしています。セバスチャン(ムニョス)が、いくつかいいバーディを決めたので、プレッシャーがかかりましたが、こうして優勝トロフィーを手にできて、本当に嬉しい。この数か月間、一生懸命取り組んできたことが報われて満足しています(メロンク)」
今大会はLIVゴルフ初のナイトゲームで行なわれ、1000基以上の照明のもと試合が行なわれたが、数日にわたるナイトゲームに出場するのは、選手にとって初めてのこと。
不慣れな状況で手こずる選手もいたようだが、メロンクは、何か夜間ゴルフ対策はしていたのだろうか?
「照明の明るさも十分でしたし、砂漠の中でもボールをしっかり確認できました。自宅のあるドバイで何度か夜間ゴルフを経験し、しっかり準備したので、自信を持ってプレーできました。照明の影や見え方の違いに慣れておいたのは大きかったですね。特にグリーン周りや、グリーン上では光の加減でラインの読み方が変わるので、そこに適応する必要がありました。きっと他の選手にとっても新鮮だったと思いますし、間違いなくいい大会でした」
メロンクは現在、個人戦ポイントランキング1位だが、今年からポイントランク上位の選手は、「全米オープン」「全英オープン」へ出場できることになった。
このまま上位を維持していけば、メジャー出場も可能となる。
通算50アンダーを記録
リージョン13が開幕戦連覇
一方チーム戦は、ジョン・ラーム率いるリージョン13が、昨年の開幕戦優勝に続き、2連覇を達成した。
今年からチーム全員の4人のスコアが3日間全て反映されることになったが、2位のリッパーGCとは11打差の通算50アンダーで勝利。
これは、LIVゴルフ史上最多アンダー記録に、あと3打と迫るスコアである。
昨シーズン加入したばかりのリージョン13が、15試合中、今大会でチーム戦5勝目を挙げた。
ジョン・ラームは、「素晴らしい1週間だった。特に初日のラウンドは信じられないほどで、24アンダーのスタートは本当に圧巻だった。ほぼ全員がナイトゴルフを経験したことがなかったので、全く新しい環境だったが、圧勝できて嬉しい」と語った。
また、ラーム自身も夜間ゴルフの練習を米国・フェニックスで積んだ。
「『グラス・クリッピングス』というパー3コースで寒い中、数ラウンドプレーして準備した。でもここは、最長でも180ヤードくらいなので、今回のようにフルショットする夜間ゴルフとは別物。打ったボールを見失いそうになったが、3日間の練習ラウンドで十分慣れることができた」という。
リージョン13には、ベテランのティレル・ハットン、20歳のケイレブ・スラットに加え、DPワールドツアーで活躍していたトム・マッキビンが今年から加入。
ラームは彼について「まだ世界に証明できていないだけで、彼はスーパーな才能を持っている。今回も才能の片鱗を見せてくれた。チームに迎えられたのは、本当に良かった」と語る。
ラームは、自身のチームで「サッカーやバスケットボール、他のスポーツで築かれたような〝帝国〟を作りたい」と語っており、それが目標だという。
昨年はチーム戦の最終戦で逆転優勝を許し、チーム戦総合優勝できなかったが、今年こそはマッキビンという強力な若手を得て、総合優勝を狙う。
チーム戦・最終成績
1 | リージョン13 |
2 | リッパーGC レンジゴーツGC |
3 | クラッシャーズGC |
4 | ファイヤーボールズGC |
5 | クリークスGC |
6 | トルクGC |
7 | スティンガーGC マジェスティクスGC |
10 | スマッシュGC |
11 | 4エイシズGC |
12 | ハイフライヤーズGC |
13 | アイアンヘッズGC |
個人戦・最終成績
優勝 | エイドリアン·メロンク | −17 |
2位 | ジョン·ラーム セバスチャン·ムニョス | −15 |
4位 | ディーン·バーメスター ルーカス·ハーバート | −14 |
6位 | デビッド·プイグ セルヒオ·ガルシア マーク·リーシュマン ブライソン·デシャンボー ティレル·ハットン | −13 |
25位 | キャメロン·スミス | −7 |
33位 | ブルックス·ケプカ ホアキン·ニーマン | −5 |
44位 | パトリック·リード ダスティン·ジョンソン | −2 |
欠場/香妻陣一朗、フィル・ミケルソン
第2戦LIV GOLF ADELADE
個人戦は、3勝目のホアキン・ニーマンチーム戦は、セルヒオ・ガルシア率いる「ファイヤーボールズGC」が優勝
チーム戦 優勝
ファイヤーボールズGC

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個人戦 優勝
ホアキン・ニーマン

「全米オープン」だけ出場資格がないニーマン
ランク3位以内に入り、全メジャー出場なるか?

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豪州と好相性?!ニーマンが逆転優勝
昨年、個人戦で2勝を挙げ、ジョン・ラームに次ぎ、個人戦総合2位のホアキン・ニーマン(チリ)が、今年も絶好調だ。
首位のエイブラハム・アンサーらと3打差でスタートした彼は、最終日唯一のノーボギーラウンドで、7アンダーの65をマーク。
通算13アンダーで2位に3打差の勝利を収めた。アンサーと、カルロス・オルティスは2位タイに、4位にはデビッド・プイグ、6位にはジョン・ラームが入り、リチャード・ブランド(5位)以外は、スペイン語圏の選手が上位を占めた。
昨年12月に、サウジアラビアで行なわれたアジアンツアー「インターナショナルシリーズ選手権」でも優勝し、好調が続いているニーマンは、「自分のゲームは確実に進化しており、それはキャリアを通してずっと感じていること。今日のような日は間違いなく、自分を成長させてくれる。リーダーを追いかける展開で強くなれれば、自分のゴルフにとっても大きなプラスになると思う」と語った。
彼は2023年 「ISPS HANDA全豪オープン」で優勝しており、豪州での試合を得意としているが、その理由を問われると、「間違いなくファンの影響が大きいね。豪州の観客は本当に素晴らしく、僕たちのチーム『トルクGC』も応援してくれる」と語る。
LIVゴルフやアジアンツアーなどでの活躍が評価され、すでに「マスターズ」「全米プロ」への特別招待を受けているニーマン。
今年から新設されたLIVゴルファーへの「全米オープン」「全英オープン」出場権も自力で獲得できる位置にいるだけに、今後の戦いに注目だ。
「ファイヤーボールズGC」が豪州の難コースを攻略
個人戦では惜しくも2位タイに終わったエイブラハム・アンサーだが、チーム戦では「ファイヤーボールズGC」の優勝に貢献。
開幕戦でチーム戦優勝を果たしたリージョン13を6打差で破り、表彰台の頂点に立った。
キャプテンのセルヒオ・ガルシアは「このコースは非常に難しく、特に今週のコンディションは固く締まったフェアウェイと強風が相まって厳しいものだった。しかしチーム全員がうまく連携できた。4人のスコアが毎日カウントされるので、ミスの許容範囲は非常に狭くなるが、最後まで集中力を切らさずに戦うことが重要だった。みんなで一緒に家を借りて過ごしているが、チームの雰囲気は最高で、みんなで楽しんでいるのが誇らしい」と語った。
2022年以来、今大会で5度目のチーム優勝を達成しているファイヤーボールズGCだが、その5勝は異なる大陸で挙げている(北米、欧州、アジア、中東、豪州で各1勝)。
そして、過去4シーズンで最低1回はチーム戦を制している唯一のチームでもあるのだ。
今年脱退したエウヘニオ・チャカラに代わり、スペインのルイス・マサベウが加入しているが、「チームのためにいいスコアを出さないといけない、という気持ちがありました。最後まで諦めずにプレーしたおかげで、いい結果に繋がったと思います。チームの皆さんと一緒に家で過ごせたのも素晴らしかったですし、コースでも最高の雰囲気でした。ファンの声援が本当にすごかった」と、初めてのLIVゴルフ体験を満喫したようだ。
チーム戦・最終成績
1 | ファイヤーボールズGC |
2 | リージョン13 |
3 | トルクGC |
4 | クラッシャーズGC |
5 | ハイフライヤーズGC 4エイシズGC マジェスティクスGC |
8 | スティンガーGC |
9 | リッパーGC |
10 | アイアンヘッズGC |
11 | レンジゴーツGC |
12 | クリークスGC |
13 | スマッシュGC |
個人戦・最終成績
優勝 | ホアキン·ニーマン | −13 |
2位 | カルロス·オルティス エイブラハム·アンサー | −10 |
4位 | デビッド·プイグ | −9 |
5位 | リチャード·ブランド | −8 |
6位 | ジョン·ラーム | −7 |
7位 | トム·マッキビン ハロルド·バーナーⅢ アニルバン·ラヒリ ブルックス·ケプカ サム·ホースフィールド | −6 |
12位 | エイドリアン·メロンク | −5 |
18位 | セルヒオ·ガルシア ブライソン·デシャンボー | −4 |
21位 | ババ·ワトソン | −3 |
23位 | フィル·ミケルソン | −2 |
30位 | キャメロン·スミス | −1 |
31位 | ダスティン·ジョンソン | E |
Text/Eiko Oizumi
Photo/LIV GOLF