• 国境や人種を超えたスポーツの力とゴルフの愉しさをすべての人に。
  1. ホーム >
  2. トーナメントレポート >
  3. 【LIV GOLF NEWS】2024年LIVゴルフ最終戦D...

【LIV GOLF NEWS】2024年LIVゴルフ最終戦DALLASで全員がオーストラリア人のRipperGCが総合優勝!

LIV GOLF Team Championship Dallas
2024年9月20日〜22日/Maridoe GC(Texas)

主将キャメロン・スミス
チーム優勝したリッパーGCメンバーたち。左からマット・ジョーンズ、キャメロン・スミス(キャプテン)、ルーカス・ハーバート、マーク・リーシュマン。©Eiko Oizumi

昨年は、ブライソン・デシャンボー率いるクラッシャーズGCが総合優勝を果たし、今年も最終戦直前まで同チームが1位だったが最終戦「ダラス大会」で大波乱。
4エイシズGC、アイアンヘッズGCを振り切り豪州勢のリッパーGCが総合優勝を飾った。

優勝後の記者会見で。全員ゴルフシューズを履いていないのは、表彰台でシューズにシャンパンを入れて飲んだため。©LIV GOLF

今季、チーム戦で2連勝を遂げた豪州チームが総合優勝

LIVゴルフの醍醐味は、チーム戦にあると言われている。
今年、「アデレード大会」「シンガポール大会」で2連勝を遂げたオーストラリア勢で構成され、キャメロン・スミスが主将を務める「リッパーGC」が、「チーム選手権・ダラス」で4エイシズGC、アイアンヘッズGCを制し、初の総合優勝を遂げた。

キャプテンのスミスは、「本当に信じられない。今日はスコアボードを見るのが、かなりストレスだった。でもチームのメンバーが最後にやってくれると信じ、実際最後の4~5ホールはグラディエーターのように、本当に信じられないような素晴らしいプレーだった。このメンバーと優勝できて、特別な経験だ」と語った。

最終日は、スミスの4アンダーを筆頭に、全員が2アンダー以下のスコアをマークして大活躍。
特にLIVゴルフルーキーのルーカス・ハーバートは、前半でダブルボギーを叩いたが、終盤に3連続バーディを記録。
優勝争いで拮抗していた3チームから、一歩抜け出し勝利に近づいた。
そして最後は、ダスティン・ジョンソン(4エイシズ)、ケビン・ナ(アイアンヘッズ)が終盤でボギーを叩く一方で、キャメロン・スミスは17番でバーディ。
2位の4エイシズ、アイアンヘッズに3打差をつけ、通算11アンダーで優勝した。

「僕たちは、オーストラリア人(笑)。だから、全員がベストを尽くす確信があった。真に信頼できる仲間がいると、緊張した瞬間でも、お互いを応援し合える。それは友達同士でしか味わえない感覚だ」

母国と仲間を誇りに思いながら戦う豪州のグラディエーターの結束力

チーム戦で総合優勝したリッパーGC(中央)。2位タイには香妻陣一朗が属するアイアンヘッズGC(左)と、ダスティン・ジョンソンがキャプテンを務める4エイシズGC。©LIV GOLF
元「全米アマ」チャンピオンであり、マッチの鬼ダニー・リーが、準決勝でシーズン中1位のクラッシャーズGCのキャプテン、ブライソン・デシャンボーと対戦。2UPで勝利した。©Eiko Oizumi

初戦のサウジアラビアでの試合からスタートダッシュをかけたいリッパーGC

2位タイ

IRON HEADS GC(アイアンヘッズ)

左から香妻陣一朗、スコット・ビンセント、ダニー・リー、ケビン・ナ(キャプテン)。©LIV GOLF

2位タイ

4ACES GC(4エイシズ) 

左からパット・ペレツ、ハロルド・バーナーⅢ、パトリック・リード、ダスティン・ジョンソン(キャプテン)。©LIV GOLF
ジョン・ラーム(右)は練習ラウンドを行なっていたが、インフルエンザのためチーム戦を欠場。ティレル・ハットンがキャプテン代行を務めた。左はCEOのグレッグ・ノーマン。©Eiko Oizumi
最終戦直前まで、チーム戦で1位だったクラッシャーズGC。©LIV GOLF

来季は、初戦のサウジアラビアから好スタートを切りたい―キャメロン・スミス

すでに来シーズンは、2月6日からサウジアラビア(リヤド)で開催が決定しているLIVゴルフだが、キャメロン・スミス主将の視線は、すでに来季に注がれている。

「アデレード大会(豪州)以降は、自分たちが最強チームだったと思うが、同じメンバーでプレーするし、来年はサウジから始まるのでそこから全力で挑む必要がある。今年の一番の後悔は、スタートが遅れたことだ。僕たちにとって、アデレードは再び最大のイベントになるだろうし、そこで勝つために今から準備する」

サウジアラビアで開幕すると、その翌週にはすぐに母国開催の「アデレード大会(今年優勝)」が控えている。
そしてその後は、3月に香港(今年3位)、シンガポール(今年優勝)と、彼らにとっては相性のいい試合が続く。
スミスの言うように、サウジからスタートダッシュをかけ、一気にチーム戦ランキングでトップに躍り出たいところだろう。

だがその前に、今年の勝利を祝福する時間も彼らには必要だ。
全14試合が終了し優勝した直後には、オーストラリアのフットボールチームがシーズン終了の翌日に行なう伝統の「マッド・マンデー」というコスプレパーティで祝福した豪州勢。
オーストラリア人であることに誇りを抱きながら、来シーズンも楽しく信頼できる仲間と、さらに強いチームを作り上げていくことだろう。

チーム戦・最終成績

RIPPER GC–11(1400万ドル)
4 ACES GC
IRON HEADS GC
–8(700万ドル)
LEGION ⅫⅠ–6(400万ドル)
STINGER GC準決勝(325万ドル)
FIREBALLS GC準決勝(300万ドル)
CRUSHERS GC
HYFLYERS GC
準決勝(262万5000ドル)
MAJESTICKS GC準々決勝(200万ドル)
10TORQUE GC準々決勝(165万ドル)
11CLEEKS GC準々決勝(130万ドル)
12RANGEGOATS GC準々決勝(95万ドル)
13SMASH GC準々決勝(60万ドル)

出場選手リスト(ダラス大会)

RIPPER GCキャメロン・スミス、マーク・リーシュマン、
ルーカス・ハーバート、マット・ジョーンズ
4 ACES GCダスティン・ジョンソン、パトリック・リード、
パット・ペレツ、ハロルド・バーナーⅢ
IRON HEADS GCケビン・ナ、香妻陣一朗、
スコット・ビンセント、ダニー・リー
LEGION ⅫⅠジョン・ケイトリン、ティレル・ハットン、
キーラン・ビンセント、ケイレブ・スラット
STINGER GCルイ・ウーストハイゼン、ディーン・バーメスター、
シャール・シュワーツェル、ブランデン・グレース
FIREBALLS GCセルヒオ・ガルシア、エイブラハム・アンサー、
エウヘニオ・チャカラ、デビッド・プイグ
CRUSHERS GCブライソン・デシャンボー、ポール・ケーシー、
チャールズ・ハウエルⅢ、アニルバン・ラヒリ
HYFLYERS GCフィル・ミケルソン、ブレンダン・スティール、
キャメロン・トリンガーレ、アンディ・オグレトリー
MAJESTICKS GCイアン・ポールター、リー・ウエストウッド、
ヘンリク・ステンソン、サム・ホースフィールド
TORQUE GCホアキン・ニーマン、セバスチャン・ムニョス、
ミト・ペレイラ、カルロス・オルティス
CLEEKS GCマーティン・カイマー、リチャード・ブランド、
エイドリアン・メロンク、カレ・サモーヤ
RANGEGOATS GCババ・ワトソン、トーマス・ピータース、
マシュー・ウルフ、ピーター・ユーライン

※本大会は、1〜2日目のマッチプレーを勝ち抜いた4チームが、最終日にストロークプレーで優勝をかけて戦う。他のチームも最終日までプレーする。

Text & Photo/Eiko Oizumi
Photo/LIV GOLF

関連する記事