Text/Eiko Oizumi
Photo/Yoshitaka Watanabe

2日目を終えて、2位と1打差の単独首位に立った比嘉一貴は、3日目も6バーディー、ノーボギーと6つスコアを伸ばし、古川龍之介と通算23アンダーで、首位をキープした。
ボギーはないものの、本人の中では「ちょっと消化不良」だったそうで、チャンスにつけても決めきれない1日だったと振り返った。
「ライン読みが違っていたり、タッチとラインの微妙なミスマッチが多かった。それでも、ティーショットも安定していたし、2打目もそこそこチャンスにつけていたので、引き締まったプレーができたかと思う。ヒザの具合も大丈夫で、毎日回復している。痛み止めは念の為飲んでいるが、テーピングを外しても問題なかった。振るのは怖いけど、ショットも安定しているので、いいバランスでできていると思う」
初日と2日目は、パッティングの際、順手でグリップしてストロークしていたというが、「アドレスがしっくりこなかったので、時々クロスハンドにしてみたり。その辺の迷いが結果に出ているんだと思うので、この後の練習でパッティングのスタイルを決めていきたい」と語った。
今週の大会は、試合名に「どれだけバーディ取れるんだトーナメント」と謳っているように、積極的にバーディー数を稼ぐことが上位争いをするカギ。初日、バーディー700個、イーグル以上18個で、バーディー以上は合計718個。これはJGTO共催の「タイランドオープン」775個に次ぐ、第2位の記録となっている。今大会では、1日10アンダー前後を出す選手が必ずおり、3日目は金子駆大(62)、黒川逸輝(63)、谷原秀人(63)J・デロスサントス(63)らが大きくスコアを伸ばした。 「6つスコアを伸ばすだけでは物足りない。本当は25アンダーまで伸ばしたかった」と比嘉が言うように、最終日も優勝するには、30アンダーを目指してバーディーを獲りに行くようなプレーが必要だという。2022年「ダンロップフェニックス」以来となる、3年ぶりのツアー7勝目を挙げることができるかどうかに注目が集まる。