Text & Photo/Eiko Oizumi

DPワールドツアー最終戦で「レース・トゥ・ドバイ」を制したのは、今年「マスターズ」で優勝し、キャリアグランドスラムを達成したローリー・マキロイだった。
「DPワールドツアー選手権」は、マシュー・フィッツパトリックとローリー・マキロイとのプレーオフの末、フィッツパトリックが自身3度目となる優勝を決めた。フィッツパトリックは最終日、6バーディ、ノーボギーの66で回り、通算18アンダーでホールアウト。これに対し、3日目を終えて首位タイで発進したマキロイは、1イーグル、5バーディ、2ボギーの67でホールアウト。前半で4バーディを奪い、リードをキープしていたが、後半の12番、16番でボギーを叩き、一時は優勝争いから後退したかに見えた。しかし、最終ホール(パー5)で2打目をピンそば約5メートルにつけ、イーグル奪取。フィッツパトリックに並んだ。
プレーオフで、マキロイはティーショットを、フェアウェイ中央を流れるクリークに入れ、ペナルティドロップ後の3打目はガードバンカーへ。一方、フィッツパトリックも3打目をグリーンサイド右のラフに入れた。ただし、フィッツパトリックのアプローチが冴え渡り、4打目をわずか90センチほどに寄せてパー。マキロイは、6メートルほどのパットを1発で沈めなければならなかったが、これを外し、フィッツパトリックの優勝が決まった。
今季3勝目を逃したマキロイだったが、それでも年間王者の座を再び手中に収め、4年連続、通算7度目のDPワールドツアー総合優勝を飾った。この記録は、セベ・バレステロスの優勝回数を1つ上回り、コリン・モンゴメリーの8勝にあと一つと迫った。
「今日プレーに出る前に、(セベの元妻の)カルメンと話をして“セベならきっと誇りに思ったはずよ”と言ってくれた。彼はこのツアー、そして欧州の『ライダーカップ』にとって計り知れない存在。僕たちは彼のスピリットや言葉、欧州ゴルフにもたらしたすべてのものに励まされている。去年、彼の記録に並んだ時も最高だったけど、今年それを超えられるなんて夢にも思わなかった。本当に特別だよ」
マキロイは2025年シーズンを、7度目のDPワールドツアー総合優勝という形で締め括ったが、年内の彼の海外遠征はまだ終わらない。2026年シーズンのDPワールドツアー第2戦「オーストラリアンオープン」に出場することが決まっている。





