19年前の記憶が蘇る
初心に戻れ!谷原秀人復活の第一歩
新型コロナウイルスと闘う医療従事者を支援するため、全員の賞金額から20%を寄付にあてる目的で開催された「ジャンボ尾崎記念チャリティトーナメント」。
優勝はベテランの谷原秀人。今年は日本を主戦場としているが、再び海外で活躍するため、ゴルフの神様からメッセージが届いた!?
【優勝】 谷原秀人
(国際スポーツ振興協会)
1978年11月16日生まれ。178cm、80kg。ツアー14勝。PGAツアーに1年間本格参戦のほか、昨年まで欧州ツアーメンバーとして活躍。ISPS専属契約プロ。
ISPSアンバサダー・大会副会長
尾崎将司(右)
1947年1月24日生まれ。
181㎝、90㎏。これまで通算113勝(うちツアー94勝)。国内ツアー賞金王には12回輝いている。2010年世界ゴルフ殿堂入り。
左はISPS半田晴久会長。
19年前に新人戦で優勝したコースで再び優勝。まさかまた勝てるとは……
谷原は増田伸洋の息子の康輔くん(左)をキャディに従え、優勝。増田伸洋自身も出場し、初日を終えて首位に立っていたが、谷原に逆転優勝を許した。
最終日63をマークし逆転優勝を果たした谷原
9月の時点では国内では「フジサンケイクラシック」の1試合の開催のみとなっていた男子ゴルフツアーだが、ISPSがこの度新型コロナウイルスと闘う医療従事者を支援するため、ジャンボ尾崎の名前を冠してチャリティトーナメントを開催した。
優勝はISPS専属契約の谷原秀人。
ツアー優勝は2016年の「HEIWA・PGM選手権」以来未勝利だが、非公式戦とはいえ、今大会での久しぶりの勝利に笑みがこぼれた。
「アイアンがよかったので1ピンにつけることが多くラクでしたね。プライベートラウンドではいいスコアが出ていたので、今日みたいにかみ合えばいいスコアが出る自信があります」
最終組から9組目のスタートで、首位の増田伸洋と4打差ついていたが、9バーディ、1ボギーの63と好スコアをマークして一気に逆転優勝を果たした。
谷原は表彰式であるエピソードを披露。今から19年前にオークビレッヂで新人戦が開催されて優勝。
そしてこの地を訪れたのはそれ以来だったが、再びこの地で優勝を遂げたのだ
これに対し、半田晴久会長は「この地で再び優勝して、初心に戻ってまた海外ツアーで頑張れ!というメッセージでしょう」と語った。
ホストが勝利を収め、大会を盛り上げる責任をきっちり果たした谷原は「みなさんの声援が励みになっているので、今後もトーナメントを観戦に来てください」と男子ツアーのアピールも忘れなかった。
日本ゴルフツアー選手権でメジャー1勝、国内2勝を挙げる市原弘大。
ツアー12勝、メジャーチャンピオンの宮本勝昌。
ツアー31勝、生涯シード選手の片山晋呉。
ISPS専属契約プロの甲斐慎太郎。
クラブを竿に持ち替えて、いけすの釣りに興じるプロゴルファーたち。ヒラメを釣り上げ喜ぶ宮瀬博文(左)。
握手やハイタッチは行なわず、エルボータッチがコロナ時代の新しいお作法。左から比嘉一貴、松村道央、白佳和。
「男子の強さ、迫力は我々じゃないと表現できない。男子プロはまだ数試合しかやっていないが、半田会長の絶大なる協力がなければこの大会は実現できなかった。こうして医療従事者に少しでも協力できてよかった。選手諸君、ご苦労さん!」(尾崎将司)
最終成績
ISPS HANDA医療従事者応援ジャンボ尾崎記念チャリティトーナメント
2020年9月14日〜15日/GOLF5カントリー オークビレッヂ
優勝 | 谷原秀人 | -10 |
2 | 大岩龍一、比嘉一貴、市原弘大、甲斐慎太郎 | -8 |
6 | 永澤 翔、鍋谷太一、勝俣 陵、長谷川祥平、小野田享也 | -7 |
14 | 塩見好輝、中西直人 | -5 |
31 | 堀川未来夢 | -3 |
45 | 芳崎陽紀 | -1 |
54 | 片山晋呉 | E |
63 | 宮本勝昌 | +2 |
Text & Photo/Eiko Oizumi Photo/Yoshitaka Watanabe, ISPS