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【PGAツアーレポート】受け継 がれるタイガー・ウッズの遺伝子

受け継がれるタイガーの遺伝子
ついにタイガーの愛息がデビュー!

タイガーの一人息子チャーリーが、ついに公の場でプレーを披露。
親譲りの天才的なプレーに誰もが感嘆した。
毎年12月に行なわれる「PNC選手権」は親子でペアを組んで出場するPGAツアー非公式試合だが今回初めてタイガーが息子と参戦。
父のタイガーよりも息子に注目が集まった。

 

2020年12月19日~20日
フロリダ州リッツカールトンGC

スイングも仕草もタイガーそっくり!

©︎PGA TOUR

Tiger Woods
(アメリカ)1975年12月30日生まれ。
45歳。メジャー15勝、米ツアー通算82勝。米ツアー賞金王10回。トリプルグランドスラム達成。2021年世界ゴルフ殿堂入り。

Charlie Axel
Woods
2009年2月8日生まれ。11歳。
父タイガー・ウッズと母エリン・ノルデグレンの長男。姉はサム・アレクシス。

 

©︎PGA TOUR

最終日は、タイガーがかつて世界1位の座を争っていたデビッド・デュバルとその息子と同組でラウンド。プレー終了後は互いの健闘をたたえあった。

 

“飛距離が出て、パットも入る”
まるでタイガーのクローンのようなチャーリー・ウッズの未来が楽しみ!

©︎PGA TOUR

チャーリーのパッティングを見守る父タイガー。最終日は親子揃っておなじみの「赤のトップス&黒のパンツスタイル」で決めていた。

 

©︎PGA TOUR

パットが決まり、グータッチを交わすウッズ親子。

 

©︎PGA TOUR

父親譲りのパワフルなドライバーショット。

 

©︎PGA TOUR

初日はジャスティン・トーマス親子(左)と一緒にラウンドしたタイガー&チャーリー。最後は愛息を愛おしそうに抱きすくめた。

 

©︎PGA TOUR

父親の背中を見て育ったチャーリー。仕草まで父親にそっくりだとSNSなどで話題になった。

 

チャーリー・ウッズは「ミニタイガー」

年の瀬迫る12月、タイガー・ウッズは長男のチャーリー(11歳)とペアを組み、PGAツアー非公式試合「PNC選手権」に初めて出場した。

この大会は、往年の名選手(大抵がすでにシニア入りしている選手)が息子や娘とペアを組んで親子で参戦する試合で、「ファーザー&サンチャレンジ」として知られているPGAツアー非公認試合である。
今回はコロナ禍ということで無観客で実施されたが、タイガーが息子のチャーリーとともに参戦するということで、父よりも息子に関心が集まっていた。
チャーリーは天才タイガーの遺伝子を受け継ぎ、やはり才能溢れるゴルファーなのか。それとも「鳶が鷹を産む」の逆で、「鷹の子は鳶」なのか。

試合が始まり、チャーリーのショットやパットが映像で映し出されると人々の間でチャーリーの想像以上の才能に感嘆の声が上がった。
「すごい!11歳の子のゴルフとは思えない」「父親譲りのショット力だ!」「ボールやティーを拾い上げる仕草まで父親に似ている。ミニタイガーだ」「未来のメジャーチャンピオン!?」……たしかにチャーリーの仕草はタイガーのそれとシンクロする部分も多く、歩き方やリズムの取り方、腕組みのようなものまで、そっくりだった。
スイングはまだ11歳の子供らしく、マン振りしてバランスを崩す姿も見られたが、球の打ち分けなどもできるようで、彼が人生で初イーグルを奪取したホールでは、2打目を5Wでフックをかけながらグリーンオン。
ピンそば90センチにピタリと寄せてイーグルを奪い、メジャー15勝の父を驚かせた。

「信じられないようなショットがいくつもあった。今回はチャーリーが出たいというので、僕はただ一緒に楽しめればいいと思って出たんだけど、とても素晴らしい時間を過ごすことができた」

「彼を誇りに思う。(普段プレーしている自身のコースの)メダリストGCでは一緒にゴルフをしているけど、そこでプレーしている時と同じように、自分の世界に入ってゴルフを楽しんでいる。僕にとっても彼にとっても今回は特別な経験だった。まだチャーリーは11歳だからあまりその価値をよくわかっていないと思うが、年が経てばわかってくるだろうね」

最終日に同じ組でプレーしたデビッド・デュバルはチャーリーのプレーを見て次のように言った。

「彼は恐れを知らないね。それにすごく飛ぶ! これからももっとうまくなるだろう」

チャーリーが父のようにプロゴルファーを目指したいのかどうかはわからない。
だが、間違いなく父親のアスリートとしての感性や遺伝子を受け継いでいる。
タイガーは時々、チャーリーの出場するジュニアの大会でキャディを務めることもあるというが、普段から父のコースに対する考え方やマネージメント力をも吸収しているはずである。
父の偉大な数々の記録を更新するのは、もしかしたら息子のチャーリーなのかもしれない。

なお、今大会はジャスティン・トーマス&父マイク・トーマス組の優勝で幕を閉じた。
マイクはティーチングプロであり、他の組はプロとアマチュア(息子や親戚)のコンビが多いので、ある意味この結果は当然のことと言える。
出場選手の中では最年少のチャーリーと組んだウッズ組は、トーマス組と5打差の7位だったが、連日62という好スコアを叩き出し、大健闘だった。

ジャスティン・トーマス親子が優勝!

©︎PGA TOUR
©︎PGA TOUR

父マイクさんとともに今大会、初出場したジャスティン・トーマス。
世界ランク3位の実力者と、ティーチングプロの父との共演だから、二人の実力は他のチームを上回って当然の結果ともいえるが、2位のビジェイ・シンと息子のカスとはなんと1打差の辛勝だった。

最終日(2日目)は、ジャスティンが1番から7連続バーディを決めると、最終ホールで約1.5メートルのバーディパットをマイクさんが決めて優勝。
マイクさんはケンタッキーのクラブプロで、ジャスティンには子供の頃から「ショートゲームを磨け」と教え込んだ。
彼にとっては生涯でたった一人のコーチでもある。

 

Text/Eiko Oizumi Photo/PGA TOUR

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