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【2020年のゴルフ界はこうなる!】日本のゴルフ界を大予想!

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渋野日向子の全英女子オープン優勝で盛り上がりをみせる女子プロゴルフ界の2020年を大予想。

日本男子、オーストラリアのゴルフ事情とあわせて、激動の2020年を展望する。

優勝など遠い存在だった海外メジャーで「私にもできる」と思わせた渋野の功績

真価が問われるシブコこと渋野日向子の動向が、2020年女子ツアーのカギを握るのは言うまでもない。

全英女子オープン優勝によって、いきなり日本女子ツアーを背負って立つ存在となった渋野が、最後の最後まで賞金女王争いと言う形でツアーをにぎわせた。

こうなると、難しいのがオフシーズンの調整だ。
ゴルフだけをしているわけにはいかないからだ。

取材はもちろんのこと『○○大賞』のようなものやテレビ出演などのオファーをさばきつつ、トレーニングや練習をして新しいシーズンに備える。

シーズンフル出場が今年初めてだった渋野だけに、オフのルーティンなどないも同然なのが、吉と出るか凶と出るか。激動の1年の疲れを取り、課題を磨く。

一番難しいのは自分のペースを保つことになるだろう。

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昨年の全英女子オープンで海外メジャー初優勝した渋野日向子。
樋口久子が全米女子プロで優勝して以来、42年ぶりの海外メジャー制覇だった。

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ゴルフファンに笑顔で接し、サインをする渋野。ゴルフファン獲得には、こうした活動を積み重ねることが大切だ。

渋野のメジャー優勝に触発されて奮起する女子プロたち

渋野の全英優勝は、他の選手達にも大きな刺激になった。

「悔しい」と言ったのは、米国で戦う畑岡奈紗と賞金女王・鈴木愛。
この2人以外も「自分にもできる」とメジャータイトルを身近に感じるようになっており、群雄割拠の状態はさらに進むだろう。

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昨年12月に行なわれたHitachi 3ツアーズチャンピオンシップには、女子チームから渋野日向子、鈴木愛、小祝さくら、上田桃子、穴井詩、申ジエが出場し、優勝を遂げた。

2020年のカギを握るプラチナ世代

アマで優勝してプロになった古江彩佳、オーガスタ女子アマに出場した安田祐香らプラチナ世代も出てくるだけに、前年以上に激動の年になりそうだ。

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昨秋、プロテストに合格したプラチナ世代の選手たち。
安田祐香(左)を筆頭に、西村優菜(左から2番目)、吉田優利(右から2番目)、澁澤莉絵留(右端)がプロ転向してからも活躍しそうだ。

テキスト:小川淳子
東京スポーツのゴルフ担当記者として10年間、日米欧のトーナメントを取材。現在はフリーでゴルフ雑誌などで執筆中。

ZOZOの高額賞金は、今年から加算しない男子ツアー

マスターズ終了まではしばらく日本開催のトーナメントがない日本男子ツアー。

メジャー(100%)を賞金ランキングに加算しているため、メジャーで上位に入るだけで、賞金タイトルへの道が大きく開けるのは2019年と変わらないだろう。

こうなるとツアーとしての在り方に首を傾げざるを得ないが、それでも戦い続けるのがプロゴルファーだ。

2019年に賞金王争いを演じた今平周吾やショーン・ノリス、日本プロ優勝の石川遼、池田勇太らはもちろんのこと、ベテランもしぶといところも見せているのが面白いところ。

中日クラウンズの宮本勝昌、パナソニックオープンの武藤俊憲。
優勝こそしなかったが、シニア入りの年齢になっても元気な藤田寛之……。

これに、星野陸也、浅地洋祐ら2019年に活躍した若手がからむ。

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日本シリーズJTカップで優勝した石川遼(左)と、最後の最後までツアーを盛り上げ、賞金王に輝いた今平周吾(右)。
今年は谷原秀人、宮里優作の2人も欧州ツアーから戻り、日本ツアーを盛り上げる。

アマチュア金谷にも注目!男子ツアーも群雄割拠

試合数が少ないため、活躍の機会は限られるが、さらに新たなパワーが出てくる期待もある。

2019年三井住友VISA太平洋マスターズで優勝した金谷拓実はすぐにプロ転向する意向はないようだが、実力は証明済み。

オープン競技を中心に出場する時には、プロたちも負けるわけにはいかない。

第1回大会はタイガー・ウッズの優勝で盛り上がったZOZO チャンピオンシップは、日本男子ツアーの賞金ランクに賞金額の50%を加えていたが(優勝賞金は175万5000ドル)、今年からは日本男子ツアーに賞金加算をしないと発表があった。
出場するかしないかで大きな違いがあったが、公平な判断だと言えるだろう。

オーストラリアンツアーの展望「有望な若手気を吐くベテラン勢」

2019年はオーストラリアのゴルファーが世界の舞台で大活躍の1年となった。そしてこの流れは今年も続きそうである。

米LPGAでは、全米女子プロを制したハンナ・グリーンや世界ランク9位のミンジー・リー(ISPSアンバサダー)という西オーストラリア州出身のプロがいるが、ビクトリア州からは今年注目のスヒョン・オーも加わり、世界の女子ツアーを豪州勢が牽引する動きが活発になりそうだ。

ミンジー・リーの初メジャー制覇なるか?

特にハンナにメジャー優勝を見せつけられたミンジーが、自分も負けじとメジャー初制覇に照準を合わせてくることは間違いないだろう。

ミンジーは米LPGAで最も安定した活躍を見せている女子プロの一人であり、世界一を獲得するのに必要なものはすべて備えている。

今後1年以内にその頂点に駆け上ったとしても驚くにはあたらない。

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ISPSアンバサダー。米LPGAツアー2019年ポイントランキングで3位、世界ランク9位のミンジー・リー。

世界の大舞台を目指す次世代プレーヤーたち

アマチュアゴルフ界では、全米女子アマ覇者として君臨するガビ・ラッフルズが、オーストラリア出身では唯一の世界アマランクでトップ100入りを果たしているが、ガビの兄、ライアン・ラッフルズが昨年末に米コンフェリーツアー(米国の下部ツアー)の出場権を得た。

また、ミンジー・リーの弟のミンウ・リーは欧州ツアーでほぼ全試合でプレーできる権利を得て、ラッフルズ同様、もう一段高いレベルを目指して頑張っている。

このように世界中の主要なツアーすべてでオーストラリア人プレーヤーたちが活躍しており、その世界の舞台を目指す次世代プレーヤーたちもまた輝きを放っているのだ。

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ミンジー・リーの弟、ミンウー・リーもプロ入りし、今年はヨーロピアンツアーを主戦場としている。

オーストラリアゴルファーが結果を出せる理由

男子アマチュアゴルフ界では、米国に拠点を置くカール・ヴィリップスが、世界アマチュアゴルフランキング・トップ50にランクされる唯一のオーストラリア人として注目されているが、メルボルンを拠点とする全米ミッドアマチュアチャンピオン、ルーカス・ミシェルもまたマスターズと全米オープンの両メジャーに出場することが決まっており、話題となっている。

オーストラリアのプレーヤーは、プロもアマチュアも常に結果を出しているが、この業界が成り立っているのは”草の根ゴルファー“のおかげなのだ。

男子ゴルフ界では、昨年末にアダム・スコットが3年9ヶ月ぶりにオーストラリアPGA選手権でツアー優勝を果たした。「最近ではよく飛んで強い若手が多いから」と語るが、ジェイソン・デイやマーク・リーシュマンらベテラン勢もまだまだヤングパワーに負けてはいられない。

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2019年ISPSハンダPGAツアー・オーストラレイジアで賞金王に輝いたライアン・フォックス(ニュージーランド)。
ISPSハンダ・スーパー6で優勝し、今年はヨーロピアンツアーのシード権を獲得している。

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2016年WGCキャデラック選手権以来3年9ヶ月ぶりにオーストラリアPGA選手権で優勝したアダム・スコット。

テキスト:ロッド・モリ(オーストラリア)
ゴルフニュースのウェブサイト「オーストラリアゴルフ」のコラムニストで、ポッドキャストも担当。長年に渡り、豪州ゴルフを取材。

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