Text & Photo/Eiko Oizumi
海外勢にとって、コロナ禍に日本に入国し、ツアーで戦うこと自体、非常に困難だった2020〜2021年シーズン。入国制限や、来日後の14日間の隔離などがあり、来日後もすぐに練習ができず、好きなように食事もできないなど、スポーツ選手にとっては致命的な困難ややりづらさがいくつも立ちはだかったことだろう。
そんな壁を乗り越えながら、「ゴルフ日本シリーズJTカップ(2020年)」など3勝を挙げ、賞金王に輝いたのは米国のチャン・キム。獲得賞金は1億2759万9803円で、2位の金谷拓実とは779万6198円差だった。
ここ数週間はストレスも溜まっていたが、最終的に賞金王になることができ、長いシーズンもひと段落ついたことで「すべてが終わった」と開放感に浸るキム。米国の両親には、「日本シリーズ」の優勝記者会見後に電話で報告し、祝福を受けた。両親は、試合の決着がつくまで徹夜で起きて、応援してくれていたという。
「両親にはいつも応援してもらって、感謝している。会場で一緒にお祝いできなかったのは残念だが、(優勝後は)マネージャー、スポンサーの方とパークハイアット(新宿)のニューヨークグリルで食事しながらお祝いしてもらった。1〜2時間の短い間だったけどね……。来年は、2年連続賞金王を目指したい」
そして日本ツアーで外国勢が成功する秘訣について、キムは
「自分も初めて日本に来た時は、何もかも違うので大変だったが、変化を恐れないことが大切だ。そして何かをやろうと思ったら、それをやり抜くこと。やった結果、うまくいかなかったら仕方ないけど…….自信を持ってベストを尽くすこと」と語った。