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【ゴルフと私】第13回 日欧ツアー共催試合を来年に開催延期、世界に羽ばたけるチャンスを!

国際スポーツ振興協会・会長 半田晴久

©Eiko Oizumi

「日本の試合でも、ランキングポイントの高い試合をやりたい」と公言していた、半田会長。

©Eiko Oizumi

2019年、欧州ツアー(現DPワールドツアー)CEOのキース・ペリー氏(右)から、長年の障害者ゴルフへの貢献が認められ、名誉会員になった半田晴久ISPS会長。

今、世界は政治、経済、スポーツなど各方面でグローバル化が当たり前になっています。
しかし、こと国内のプロゴルフツアーに限って言えば、日本は世界の潮流から遅れをとっています。
これは世界の男女ツアーのスポンサーを務め、各国ゴルフ団体と、そのトップリーダー達と交流を持つ私からすれば、歯がゆくてなりません。
特に、日本ツアーが世界から取り残されてる端的な例は、「世界ランキング」が挙げられます。
現在のプロゴルファーの実力は、世界ランキングによって測られます。
世界各国で行なわれてるプロ試合の評価基準は、大会のランキングポイントにかかっています。
参加選手の層の厚み、大会の権威などが、ポイント加算を大きく左右します。
つまり、世界の上位選手がより多く出場する大会が、高いポイントになります。

例えば、松山英樹選手が勝った「マスターズ」を始め、4大メジャーは100ポイント。
通常のレギュラーは65ポイント前後です。
それに比べ、日本の最高権威の「日本オープン」は、たったの32ポイントです。
その理由は、出場選手が基本的に日本ツアーに出てる選手だけで、世界のトッププロの出場がほとんどないからです。
つまり、ワールドランキングの低い選手ばかりでやるからです。
悪循環で、ポイントが低い試合ばかり出ていると、本人のワールドランクも低く、海外の試合に出場するチャンスに恵まれません。
だから、ますますランクが下がるのです。

そこで、私は世界レベルの選手が大勢参加する、国際試合を日本で開催しようと決断。
4月に開催を予定していた「ISPS HANDA 欧州・日本どっちが勝つかトーナメント!」がそれです。
これは、欧州ツアー(現DPワールドツアー)が主催する試合で、日本ゴルフツアー機構と、初めて共催で行なわれ、私ども国際スポーツ振興協会(ISPS)は、特別協賛のスポンサーで関わります。
ここに至るまでの道のりは、大変なものでした。
2021年2月からDPワールドツアーと交渉を始め、実に8回の交渉を繰り返し、契約書を11回も修正しました。

過去、日本ツアーが海外ツアーと試合を共催するには、大きな壁がありました。
欧米諸国はこうした事業を行なう際、徹底したディスカッションをして、納得するまでゴーサインを出しません。
残念ながら、日本のプロゴルフ団体は、今まで前に進めず、計画は何度も頓挫して来たのです。

しかし、我々は徹底的に納得するまで話し合い、契約書を何度も見直しました。
外国とのイベントの際は、事前に徹底的にやり合ったほうが、大会中はスムーズにことが運びます。

今大会は、全世界のネットワーク放送局から配信されるので、注目を集めるし、世界ランキングポイントも、「日本オープン」の32ポイントを上回ることは確実です。
今年は、コロナ感染拡大のために、この大会の前週のシンガポール、後週の中国の試合がなくなりました。
さらに、入国後に3日間の隔離が必要と、日本政府が発表しました。
それで、やむなく開催を来年に延期したのです。
しかし、来年こそはやるぞ!という意思表示のために、大会名を「ISPS HANDA欧州・日本、とりあえず今年は日本トーナメント!」としました。
入場料は無料ですので、皆さん是非観戦に来てください!

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