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2022 PGA HANDA CUP・フィランスロピー障害者ゴルフ大会
多くの障害者がゴルフを通じて
健康に、幸せに!

Text & Photo/Eiko Oizumi
Photo/PGA

左腕1本でスイングする大岩根正隆さん。ゴルフ歴は10年。パラリンピック・スノーボードで8位に入賞したことがある。

聴覚や視覚、上肢、下肢、内部に障害を持つゴルファーだけが出場できる「PGA HANDA CUP・フィラスロピー障害者ゴルフ大会」が、10月11日、都内の若洲ゴルフリンクスで開催された。

 競技方法は9ホールストロークプレー(新ペリア方式)による個人戦で、全62名が参加。18ホールをプレーするが、障害別にアウトコースのみ、あるいはインコースのみの9ホールのスコアを採用。今大会は1999年に第1回大会を開催し、今年で19回目を数えるが(ISPSがスポンサーを務めるようになってから今年で10回目)、日本プロゴルフ協会(PGA)は、フィランスロピーの精神のもと、社会貢活動を積極的に行い、現在では全国各地で実施されるフィランスロピー地区事業、障害者ゴルフ大会など、さまざまなイベントを実施している。また、国際スポーツ振興協会(ISPS)の、スポーツを通して「人々を幸せにし、より良くし、社会をより良くすること」という活動目的とPGAの活動内容が合致していることから、2008年以降、スポンサーを務めている。

 ISPS半田会長は「毎年、こうした大会があると、皆様の大きな励みになると思いますし、一人一人の技術が向上して、障害者ゴルフ全体が活性化する」と語っているが、実際、パラリンピックに出場経験のあるアスリートたちがゴルフを始めるケースが多く、たった3年で80台前半〜70台で回る障害者ゴルファーも存在する。これまで障害者ゴルファー向けの競技の中では上位に顔を出す面々も、このパラリンピアンゴルファーたちには脅威を感じているという。ある障害者ゴルファーは、
「もともと運動神経の良いアスリートがゴルフをやるようになり、上位に顔を出すパラリンピック出身のアスリートが増えてきましたね。まだ初めて間もない人も多いですが、うかうかしてはいられません」
と語ってくれた。

障害者ゴルファーに指導する、自らも障害者ゴルファーのティーチングプロ、小山田雅人(左)。

 また、この大会では各組にプロゴルファーが1人ずつ入り、障害者ゴルファーたちにアドバイスを送ったり、レッスンをすることで、障害者ゴルファーへの最高のホスピタリティを実現。順位をつける競技ではあるが、参加者に日頃の練習の成果を十分に発揮してもらい、この大会に出ることで、ゴルフを楽しんでほしい、生きがいや生きる喜びを感じてほしいというのが狙いだ。また、今大会は障害者ゴルファー同士の「社交の場」としても活用されている。

 なお、今大会に出場している障害者ゴルファーに聞いてみると「いつか、ゴルフが『パラリンピック』の競技になれば良いですね」という声も多い。近い将来、ゴルフが『パラリンピック』競技となり、今大会の出場者から出場選手が選ばれる日が待ち遠しい。

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