【PGAツアーレポート】ZOZO CHAMPIONSHIPで全米プロチャンピオンのキーガンブラッドリーが日本で4年ぶりの復活V

ZOZO CHAMPIONSHIP
ゾゾチャンピオンシップ

2022年10月13日～16日/アコーディア・ゴルフ習志野CC（千葉県）

優勝

キーガン・ブラッドリー（米国）
1986年6月7日生まれ。188cm、86kg。2011年「全米プロ」優勝など米ツアー5勝。世界ゴルフ殿堂入りプレーヤーのパット・ブラッドリーの甥。現在フェデックスカップランキング2位。

（右はJGTO会長・青木 功）

「全米プロ」チャンピオンのキーガン・ブラッドリーが日本で4年ぶりの復活Vに涙！

2018年「BMW選手権」以来、1498日ぶり、5勝目を挙げたブラッドリー。

タイガーの第1回優勝時に同組でラウンドしていたブラッドリー

今年で4回目の開催となった「ZOZOチャンピオンシップ」。
日本で開催される唯一のPGAツアーだが、今年も千葉県のアコーディア・ゴルフ習志野CCで開催され、2011年「全米プロ」覇者のキーガン・ブラッドリーが、4年ぶりの復活Vを遂げた。

「最高の気分だ！PGAツアーの中でも最高のトーナメントの一つで勝てたこと、そして日本で優勝できたことを誇りに思う」

最終日はアンドリュー・パットナム、リッキー・ファウラーと最終組でプレー。
序盤で２つのバーディを決めたパットナムが首位に立っていたが、４バーディ、２ボギーの68で回ったブラッドリーがパットナム、ファウラーに1打差をつけてホールアウト。
日本のゴルフファンからも多くの声援が飛んでいたファウラーは２バーディ、２ボギーと伸び悩み、3年ぶりの優勝には手が届かなかった。

「ZOZOチャンピオンシップ」の第1回目は2019年に開催され、タイガー・ウッズが優勝。
サム・スニードの最多記録82勝に並んだが、ブラッドリーはこの時、決勝ラウンドの２日間を、タイガーと共にプレーしている。

「タイガーが優勝した時のことを思い出し、18番はゆっくり歩いた」
―キーガン・ブラッドリー

最終日、最終ホールでウィニングパットを決めた瞬間、天に向かって両手を突き上げた。

「タイガーが優勝した時、36ホールを一緒にプレーして、たくさんのことを学んだ。彼とプレーできるのは、どんな時も最高の気分だけど、間近で彼のプレーを見るのは貴重な経験であり、今日はそのことをずっと考えていたんだ。昔、僕が思っていたよりも彼がゆっくり歩いていたのを思い出して、僕もそうしようと思ったんだよ。18番は彼が優勝した時と同じピン位置。そこで優勝できたなんて、なんて特別な日なんだ！」

最終ホールでウィニングパットを決めた彼は、両手を天に突き上げ、感涙にむせんだ。
本人もなぜそこまで感情的になってしまったのかわからないとコメントしていたが、この4年間、犠牲を払わせてしまった妻や家族、コーチに優勝直後のインタビューで感謝の意を伝えた。
そしてその夜は、成田市内のステーキハウスで祝杯を挙げたという。

ブラッドリーの今後の目標

今後の目標を問われると、「これからも一生懸命頑張らないといけない。完璧なプレーをしていても、優勝できるわけではないからね。長い道のりかもしれないが、『ライダーカップ』や『プレジデンツカップ』のチーム入りを果たすためにも、頑張っていかないと」

来年には米国VS欧州のゴルフの祭典「ライダーカップ」が開催される。
彼は2012年、2014年大会に出場しているが、それ以降は出場できていない。
現在、「ライダーカップ」米国チームランキングでは8位のブラッドリーだが、自力で出場権を獲得するには6位以内に入る必要がある。
今後の大会でも好成績を収め続ければ、９年ぶりの自力出場も十分可能な位置にいるのだ。

2019年「WMフェニックスオープン」以来の米ツアー6勝目を狙っていたリッキー・ファウラー。今季からキャディも替えて、気分一新。

トップ10入りを果たせば、「バターフィールド・バミューダ選手権」の出場権を獲得できた久常涼。結果は12位タイ。

ZOZOチャンピオンシップ最終成績

※賞金は10月17日時点での換算レートで計算

Text/Eiko Oizumi
Photo/Yoshitaka Watanabe