新人の登竜門、ベテランの復活、地域社会への貢献が目的の「チャレンジツアー」を開催する意義
2022年9月21日〜23日/中伊豆グリーンクラブ(静岡県)
ISPS HANDAヒーローになれ!チャレンジトーナメント
優勝 小林正則
Masanori Kobayashi
186㎝、79kg。日大出身。「とおとうみ浜松オープン」など国内ツアー3勝。2013年には「日本オープン」でメジャー初優勝を遂げている。
ISPSの選手への厚いホスピタリティに感謝!
レギュラーツアーのシード権を持たない選手を対象に開催されているのが、チャレンジツアー。
ISPSはこのチャレンジツアーのスポンサーを務めて9年になるが、今年は46歳のヒーローが誕生。
22年前にチャレンジツアー賞金王に輝いた小林正則がシニアを前に、復活の狼煙を上げる。
大雨の中、ティーショットを放つ小林。悪天候のため、3日間競技が2日間に短縮された。
ベストアマチュア賞には、小寺大佑くん(左)と新村駿くん(右)が輝いた。スコアはイーブンパー。
JGTO青木功会長も、表彰式に出席。「天気が悪くても、健康管理は自分でやらなければならない。それが当たり前の人生」とアドバイスした。
46歳のメジャーチャンピオン
アベマツアーで復活V
アベマツアー(JGTOの下部ツアー)「ISPS HANDA ヒーローになれ!チャレンジトーナメント」が9月21日から静岡県の中伊豆グリーンクラブで開催され、若手に交じり大健闘した46歳の小林正則が優勝。
優勝賞金360万円を手にした。
「24歳の時、今から22年前ですが、下部ツアーで賞金王になりましたが、家族やいろんな方々の支えがあって、今もこうして若い選手と一緒に戦えていることに感謝しています。今回は本当にラッキーで、今日はひどい出だしだったんですけど、運が僕に向いてくれたのかな。若い選手は手加減してくれてありがとう」と照れくさそうに優勝スピーチを行なった。
3日間競技(54ホール)だが、最終日が悪天候のため中止となり、36ホールに短縮。
出だしを連続ボギーでスタートした小林 にとってはラッキーな展開となった。
小林は2013年、ISPSが主催する欧州ツアーに推薦で出場し、最下位に終わった経験があるが、その帰国後に出場した「日本オープン」で優勝。
ISPS半田晴久会長は、その当時のことを思い起こしながら「今大会でも優勝して、このまま頑張ってシニアデビューしてくれたら……。9年ぶりに勝ってよかった」と語った。
「人生もゴルフも天気も思い通りにはならないが、どんな状況でもポジティブにベストを尽くすことが大事」
ISPSがチャレンジツアー(下部ツアー)のスポンサーを務めて、今回で9回目を数えるが、日本男子レギュラーツアー、欧州ツアー、豪州ツアーなどの大会のスポンサーを務めながらも、チャレンジツアーのスポンサーを務めることも重要だ、と半田会長は力説する。
「チャレンジツアーは新人の登竜門であり、ベテランの復活、地域への社会貢献が目的。ここで実績を作り、世界に打ち勝つ人になって欲しいし、若きゴルファーを大いに応援したいと思う。自分の目の前のことに一喜一憂せず、頑張って欲しい。人生もゴルフも天気も思い通りにはならないもの。でも思い通りにならないところが素晴らしいし、楽しい。現実と向き合ったときに、実力や根性が試される。どんなことがあってもポジティブに考え、ベストを尽くすことが大事だ」と選手たちにエールを送った。
現在47歳の岩本高志。2016年「ダンロップ・スリクソン福島オープン」で2位に入り、初シード獲得。
タイガー・ウッズの名前にちなんで名付けられた杉原大河。アマチュア時代、「石川遼everyone PROJECT」で優勝。
アマチュア時代、ナショナルチームで活躍した米澤蓮。2021年にプロ転向。
ISPS専属契約プロの田中章太郎。2020年1月1日にプロ転向。
今回は惜しくも2位タイに終わった小浦和也。
最終成績
優勝 | 小林正則 | −8 |
2位 | 小浦和也、米澤 蓮 | −6 |
4位 | 田中章太郎、岩本高志、杉原大河 | −5 |
7位 | 小西奨太 野口裕太 | −4 |
9位 | 伊藤誠道、徳元 中、伊藤慎吾、大堀裕次郎、上森大輔、蛭川 隆 | −3 |
24位 | すし石垣 薗田峻輔、藤本佳則 | −1 |
35位 | 増田伸洋、小寺大佑、新村 駿 | E |
ISPS流のおもてなし
ISPSのゴルフイベントでは、選手やギャラリーに無料でお弁当を配布したり、アイスや焼き芋など季節に応じて「食べ放題」のサービスを行なっている。
ゴルフトーナメントを通じて、ゴルフ文化の創造をテーマに、毎回さまざまな趣向を凝らしているISPS。
ぜひ一度足を運んで、おもてなしを体感してみよう!
選手たちにはお弁当が配布され、焼き芋、アイス、パンなどが食べ放題で提供される。写真は塩見好輝(左)と大堀裕次郎。選手たちも嬉しそう!
ハーゲンダッツやガリガリ君など、人気のアイスがてんこ盛り。バリエーションもかなり豊富だ。
選手はいけすの釣り堀で、1日3匹まで高級魚を釣り、持ち帰りOK(宅急便で配送も可能)。早朝、スタート前にお目当ての高級魚を釣ってからプレーに入る選手も多い。
朝食に、あるいはラウンド中の小腹を満たすために高級パンを用意。ISPSアンバサダーの酒井美紀がパン好きであることから、このおもてなしは始まった。
焼き方を工夫した、甘い焼き芋も食べ放題。選手だけでなく、ギャラリーにも提供されている。
ギャラリー用の休憩テントも用意。特に荒天時には嬉しい配慮だ。
Text/Eiko Oizumi
Photo/ISPS