LIVゴルファーのアンディ・オグレトリーがアジアンツアー初優勝
香妻陣一朗はアジアンツアーのシード権を獲得
優勝 アンディ・オグレトリー(米国)
1998年4月3日生まれ。185cm、80kg。ジョージア工科大学出身。2019年「全米アマ」で優勝し、2020年「マスターズ」でローアマ獲得。2020年にプロ転向し、現在はLIVゴルフを主戦場に戦う。
香妻陣一朗も「インターナショナルシリーズ・エジプト」に参戦し、9位タイで終了。今季のアジアンツアーのシード権を獲得した。
ギザのピラミッドからは車で約1時間のところに、開催コースのマディナティGCはある。
最終日は62をマークし、2位のベルント・ウィースバーガーに4打差をつけて優勝したオグレトリー。
ウィースバーガー(左)も現在はLIVゴルフを主戦場に戦っており、優勝争いはLIVゴルファー同士の対決となった。
元「全米アマ」チャンピオン
エジプトでツアー初優勝
2019年「全米アマ」で優勝し、2020年「マスターズ」でローアマを獲得した米国のアンディ・オグレトリーが、2022年11月10日~13日にエジプト・マディナティGCで開催されたアジアンツアー「インターナショナルシリーズ・エジプト」でツアー初優勝を飾り、優勝賞金27万ドル(約3600万円)を獲得した。
「本当に素晴らしい!僕はいつもマッチプレーが大好きで、今日の最後の方は(ベルント・ウィースバーガーと)一騎討ちになったけど、たくさんパットを決めて、ベルントよりもいいプレーができてよかった。彼はとても素晴らしい選手だが、彼よりも上にいけて本当に嬉しい」
「今回、初めてエジプトに来て、ピラミッドにも行ったし、観光もできた。素晴らしいホテルにも泊まったしね。本当に素晴らしい。エジプトに初めて旅した今回の経験は、一生忘れない」
オグレトリー同様、現在、LIVゴルフを主戦場に戦う、オーストリアのベルント・ウィースバーガーは、DPワールドツアーで過去8勝を挙げているベテランだが、3日目を終えた時点で、オグレトリーは彼に3打差をつけて首位に立っていた。
ウィースバーガーもなんとかこの若手に打ち勝ち、アジアンツアー3勝目を飾ろうと健闘していたが、最終的には4打差をつけられ、2位に終わった。
なお、日本からは香妻陣一朗が参戦し、首位と10打差の9位タイで終了。
2023年のアジアンツアーのシード権を獲得した。
「日本ツアーがメインだが、日本で試合がない時に、アジアンツアーに出られたらいいな、と思っていた。今回はモロッコとエジプトの試合に2週間出場。日本の試合もいい試合が続いているし、出たかったけど、オフを長く取るのが嫌で、トップ10に2回入ればシードを取れるんじゃないか、と思いやって来た。今回は2週間出た甲斐があったと思う」
海外遠征に貪欲な彼は、昨年LIVゴルフにも出場したことがあったが、彼の目指すところは、「世界の強豪が戦う舞台で、自分のスキルアップをしたい」ということ。
今回、エジプトでのプレーは初めてだったが、「いろんなところに行くと、その分いろんな芝に対応する力を身につけることもできるし、スキルは上がるような気がする。いろんな芝を経験できるのはいい」と向上心の高さが窺える。
今シーズンは、日本ツアーがスタートする4月までは、積極的にアジアンツアーの試合に参戦する予定だ。
最終成績
優勝 | アンディ・オグレトリー | −23 |
2位 | ベルント・ウィースバーガー | −19 |
3位 | ワン・ジョンフン キム・シバン | −16 |
5位 | ジェームス・ピオット | −15 |
6位 | ジャリン・トッド プロム・ミーサワット リチャードT・リー | −14 |
9位 | サドム・ケイオカンジャナ キーラン・ビンセント 香妻陣一朗 | −13 |
33位 | スコット・ビンセント | −6 |
70位 | 水野眞惟智 | +4 |
O嬢初のエジプト探検記
クフ王のピラミッド前の風景。「コロナ前に比べたら、まだまだ……」とツアーガイドは語っていましたが、それでも大勢の人が(しかもマスクなしで)朝から押しかけてました。もはやエジプトは、コロナをほとんど気にしていませんでしたね。
エジプト考古学博物館にて。日本の協力により、現在「大エジプト博物館」も建設中。完成は遅れているが、今年中には完成するものとみられている。
エジプトの紙幣にも印刷されている、サッカラで発見された書記坐像。仕事を示す最初の彫像だそうだけど、私の職業柄、この像には非常に興味がわきました。
ゴルフ取材でエジプトに来ることはないと思っていましたが、まさかこんな日が来るとは……!
ここ数年、ゴルフ文化などないと思っていたところに、非常にクオリティの高いゴルフ場があることに関心を抱いている私。
昨年はサウジにも行き、ゴルフのグローバル化を肌身で感じていますが、今回、エジプトで試合が開催されるということで、思い切って取材に行ってみました。
エジプトのゴルフ場に関しては前述のように、思っていたよりも立派なコースばかりで、しょぼいコースは1つもない。
メナハウスのように、かつては高貴なお方やセレブがプレーしていたコースで、今はクローズ、というパターンはありましたが、私が今回取材に行ったコースはどれもメンテナンスが素晴らしく、クラブハウスも立派なところが多かったですね。
特にアジアンツアーを開催したマディナティや、ニューギザなどは、クラブハウスも充実しており、一度はプレーしてみたいコースです。
新興ゴルフ大国のUAE(特にドバイ)などに比べると、ゴルフの歴史は深く、現地のエジプト人がゴルフ場経営に携わっていることがわかりました。
もし今後、エジプト出張、あるいは観光に行く方は、エジプトのゴルフも体験してみては?
思っているよりも、素晴らしい体験ができるはずです。