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才能溢れる、未来のメジャーチャンピオン誕生

Text/Eiko Oizumi
Photo/Augusta National Golf Club

毎年、「マスターズ」開催直前の日曜日にオーガスタナショナルGCで行なわれる「ドライブ・チップ&パット」で各年齢別で優勝した8人の優勝者たち。ドライバーの飛距離と正確性、アプローチ、パッティングの3部門で最もポイントを多く獲得した選手が優勝することになっている。

 今年で9回目を迎えたジュニアゴルファーのイベント、「ドライブ・チップ&パット」が4月2日に行なわれ、各年齢別の4人の男子、女子のチャンピオンが誕生した。

 マスターズトーナメントと全米ゴルフ協会(USGA)、PGAオブ・アメリカの全米3ゴルフ団体のパートナーシップによって実施されている、この「ドライブ・チップ&パット」は、ジュニアゴルファーにゴルフに対する興味を持ってもらい、全てのスキルと才能のレベルを持ち合わせたジュニアゴルファーを開拓するためのもの。ドライブ(飛距離)、チップ(アプローチ)、パットの3つの要素からなる競技は、7歳〜15歳の男女を対象に、4つの年齢カテゴリーにおいて、ゴルフに必要な技(ドライブ・チップ・パット)の正確さが試される。

 2022年夏に全米のコースで342の地域予選が行なわれ、数万人の参加者がこのイベントに出場。その後、その上位者が60のサブリージョナル予選に進出し、全米で最も称賛されているコースや有名トーナメントコースで開催する10の地区予選に進出した。そして最終的に、4つの年齢部門(40人の男子と40人の女子)の合計80人の地区優勝者は、オーガスタナショナルGCで行なわれる「ドライブ・チップ&パット」最終戦に出場する権利を獲得する。

 今年の各年齢別の優勝者は以下の通り。

●7〜9歳

 男子の部:ノックス・メイソン(テネシー州)

 女子の部:アシュリー・キム(カリフォルニア州)

●10〜11歳

 男子の部:ニール・マヌタイ(ハワイ州)

 女子の部:アレキサンドラ・フン(ニューヨーク州)

●12〜13歳

 男子の部:レオ・サイトウ(ハワイ州)

 女子の部:マヤ・パランザ・ガウディン(マサチューセッツ州)

●14〜15歳

 男子の部:ジェイク・シェフィールド(テネシー州)

 女子の部:マーサ・クワハラ(イリノイ州)

「ここにくるために、3つの予選を勝ち抜いてきた80人の少年・少女を非常に誇りに思います。彼らが両親や、祖父母と一緒にここにきて、笑顔を浮かべているのを見ていると、本当にやりがいを感じます。USGAとPGAオブ・アメリカとのパートナーシップなしでは、これは実現しませんでした。来年は今大会も10周年を迎えますが、この大会がこれらの少年・少女に刺激を与え、今後は今まで以上に多くの人が予選に挑戦することを願っています。来年の予選は、まもなく開始します」

と「マスターズトーナメント」のフレッド・リドリー委員長。また、USGAマイク・ワン会長は、

「今日のような日に、世界中の若者がスキルと情熱を披露する姿を見て、この素晴らしいゲームの一員であることを誇りに思う。業界パートナーと共に地域や全国のジュニアプログラムに投資し、新しい才能のパイプラインを育成する全米発展プロを立ち上げるなど、ゴルフに参入する障壁を取り払い、次世代ゴルファーを育成するためのイニシアチブに優先的に取り組んでいることを誇りに思っている」とコメントした。

 優秀なジュニアゴルファーを発掘するプログラム「ドライブ・チップ&パット」。この中から、「マスターズ」をはじめ、「全米オープン」や「全米プロ」、あるいは女子であれば「全米女子オープン」「全米女子プロ」などのメジャーチャンピオンが誕生する可能性は十分にある。将来楽しみなジュニアゴルファーが、8人、今年も発掘された。

ハワイ出身の日系アメリカ人、レオ・サイトウくんは、今年で2回目の参加で、12〜13歳男子の部で優勝。「前回出た時は3位だったので、悔しかった。今年は絶対に優勝したくて、パットの練習を相当やりました。昨年のチャンピオンのスコッティ・シェフラーにトロフィを渡してもらい、すごく嬉しかった」

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