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「全英オープン」3回目の挑戦にして念願の予選通過
憧れのシュワーツェルと同組でプレーした星野陸也

Text/Eiko Oizumi
Photo/Yoshitaka Watanabe

クラブハウスを背に2打目を放つ星野陸也。

 序盤、ボギーが先行し、5番ホールまででスコアを6オーバーまで落とした星野陸也。その後2バーディを奪い、フロント9を35のパープレーに戻した。10番でボギーを叩いたが、15番ホール・パー5では2打目をグリーン手前まで運び、そこからチップインイーグル。そこで3オーバーとし、予選通過圏内に再びカムバックした。16番からの上がり3ホールを、パー、パー、バーディで締めくくり、通算2オーバーで終了。予選通過を果たした。

「この展開で予選通過してよかったですね! 心臓に悪いです。ようやくリンクスで予選通過できました。3オーバーは入ると思っていたが、(18番で)バーディが欲しかった。ずっと予選カットラインが気になっていたんですけど、(15番に入る前は)2つバーディが欲しいなとはずっと思っていた」

初日、2日とも2打目のショットが特に荒れ、「アプローチとパターで凌ぎまくった」という星野だが、この小技の技術も今年、DPワールドツアー(欧州ツアー)メンバーとしての経験がものをいい、上達につながっている。

「(DPワールドツアーに出ているのは)大きいですね。このリンクスコースでの2日間は、パターとショットが大事だが、セカンドショットがうまくいかずにガッツパーの嵐。ずっとドキドキハラハラでした」

 昨年は、ウェイティングリスト1位として初日を迎え、急遽欠場者が出たため、ドタバタで試合に臨んだ「全英オープン」だったが、今年は出場権を得た上で、現地入りをし、しっかりコースチェックもできていたという。過去2回、「全英オープン」には出場しているが、予選通過を果たしたことはなかっただけに、3度目の挑戦での予選通過に嬉しそうな表情を浮かべていた。

「今週はより一層、気合が入ってましたし、特に全英だけ予選を通っていないということもあったので、初日のプレーを課題にしていたが、初日の後半からパッティングにいい手応えがあり、アプローチの距離感をちょっと掴んだ感覚があった。それを今日は活かせた」

 予選ラウンドは、2011年「マスターズ」チャンピオンのシャール・シュワーツェルと回ったが、「最初に記憶にあるマスターズが、シュワーツェルの優勝だった。正直、小学生の時に一番好きだった選手。グータッチで励ましてくれたり、嬉しかったですね」と嬉しそうに語った星野。ラウンド後には、シュワーツェルとの記念撮影をし、帽子にサインをもらった。憧れの人のプレーを目の当たりにし、その前で自分のプレーをするという緊張感もあったかもしれない。今回の予選通過への力となったことは確かだろう。

帽子にシュワーツェルのサインをもらい、嬉しそうな表情の星野。

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