国際スポーツ振興協会・会長
半田晴久
今年の4月、念願の日本(JGTO)&DPワールドツアーの史上初共催の大会「ISPS HANDA欧州・日本どっちが勝つかトーナメント!」をついに開催。豪州のルーカス・ハーバート(中央・ISPSアンバサダー)が優勝した。左はISPS半田晴久会長、右はJGTO青木功会長。
最終日の表彰式後には、世界で活躍するイリュージョニスト、プリンセス天功が、パフォーマンスを披露。
半田会長自ら、練習場の前に急遽造られた特設ステージで歌声を披露。ギャラリーから、大きな拍手が沸き起こった。
私がかねてから構想を抱いていた、トーナメントの「ISPS HANDA欧州・日本どっちが勝つかトーナメント!」(4月20日~23日 茨城県・PGM石岡GC)が、無事終了しました。
昨今の日本男子ツアーでは珍しく、4日間で1万1千人を超えるギャラリーが入り、第1回大会としては、大成功と言えます。
その一方で、様々な問題点が浮き彫りになりました。
一番の問題点は、日本ゴルフツアー機構(JGTO)や、運営会社、選手たちに、大会を何としてでも盛り上げようという熱意や、工夫があまり感じられなかった。
実は、大会開催が決定した後のチケット売り上げも、さっぱりでした。
長年の慣習と惰性で、日程が決まれば、主催者が何とかしてくれるのでは? という考えがあったのかもしれません。
今回の主催者は、DPヨーロッパツアーでした。
この主催に、オンブにダッコだったのです。
しかし、イベントというのは、関係者全員が一丸となって盛り上げるもの。
だから、私は、自分自身が率先し、ツアーや運営会社、選手たちにハッパをかけ、チケットは大会途中から値下げをして、昼食券を付けるサービスを設けました。
高ゴ連(高校ゴルフ連盟)に声をかけ、高校生は無料。
また正規の値段でチケット(前売り券)を購入された方には、不公平にならないよう、景品を用意しました。
またISPSの契約選手や、私の親しい選手にも、大会を盛り上げる協力を依頼しました。
SNSで、多くのギャラリー参加を呼びかけたのです。
例えば、日頃から親しくしており、ISPSの契約選手になった堀川未来夢選手は、自身のYouTubeで28万人のチャンネル登録者がいます。
これは、素晴らしい事です。
男子ゴルフ界を盛り上げ、活性化するには、全選手が堀川君のようにすべきでしょう。
ここから、選手会長の谷原選手を始め、大会の宣伝をしてもらった。
さらに、JGTOの役員にも、選手に声をかけてもらうようお願いしたのです。
当初は、純粋に競技だけを開催する予定だったのです。
しかし、主催のDPワールドツアー(欧州ツアー)のキース・ペリーCEOや、役員の了解・協力を取り付け、プリンセス天功のイリュージョンや中国雑技団の演技、そして野外ディスコパーティも実施したのです。
さらに、会場ではキッズコーナー、アイスの無料食べ放題コーナー、アニマルショーの実演などのサービスや、アトラクションを実施しました。
プロスポーツは、そもそもエンターテイメントです。
せっかく来てくださった観客に、最大限に楽しんでもらうのが本当です。
こうしたことは、すべて私の発案と行動によるものです。
この時、「なぜスポンサーである私が、下請け会社の、その下請けのようなことまでやらなければいけないのか」と、思いました。
しかし、誰かがやらないと、現状は打開できません。
ああすべきだ、こうすべきだという、批判や評論をするだけでは、現状は良くなりません。
現状をそのまま受け入れ、一つ一つ、良くする事だけを考えます。
人も組織も、良き所と悪い所があります。悪い所を批判し、浄化するのがジャーナリズム。
良き所を讃え、皆で現実をより良きものにするのが、私の考え方なのです。
Photo/ISPS