Text/Eiko Oizumi
Photo/The R&A
2位の渋野日向子とチョン・インジとは5打差をつけて、最終日に臨んだ南アフリカのアシュリー・ブハイ。最終日は1バーディ、2ボギー、1トリプルボギーの75と、スコアを4つ落としてホールアウトし、チョン・インジと10アンダーで並ばれた。チョンとのサドンデス・プレーオフにもつれ込んだが、4ホール目でチョン・インジを下し、「AIG全英女子オープン」でメジャー初優勝を遂げた。
「今も息ができないほど(興奮して)だけど、この試合で優勝できて素晴らしい!夢が叶いました。ただ自分のことに集中し、必要なことをきちんとできたことをとても誇りに思います。(プレーオフの時は)とても落ち着いていて、ただ自分がやるべきことに集中しようとしていました。他のことは何もコントロールはできないけど、プレーオフはタフな戦いになるなとは思っていました」
過去、女性メンバーを受け付けなかった名門ミュアフィールドでの初開催の「全英女子オープン」だったが、過去、この地で南アのゲーリー・プレーヤー(1959年)とアーニー・エルス(2002年)が優勝を飾っている。彼女で3人目のR&A主催の「全英オープン」優勝に「非常に光栄です。この偉大な選手、小さい頃の憧れの選手2人に続くことができて、歴史を作り、とても光栄だし、南アフリカ人であることを誇りに思います」と語った。
そんな彼女に訪れたピンチは、終盤の15番ホール。トリプルボギーを叩いた。
「トップからの切り返しがちょっと早かったですね。たぶん、今週で1番スイングが悪かったと思います。でもパニックにはならなかった。それが大きかったですね。次はいいスイングをしようと心がけたおかげで、チャンスを作ることができました」
今年の2月から、スポーツ心理学者やメンタルコーチをつけて、精神面の強化を図ったことが、今回の勝因だと語ったブハイ。2019年の同大会でも最終日、渋野日向子と同組でプレーしていたが、その時は渋野のメジャー初優勝に立ち会った。今回もまた渋野とのラウンドが実現したが、渋野は通算9アンダーでプレーオフに残れず、単独3位に。「やり切ったけど、悔しい」とコメントしつつも、ブハイのメジャー初優勝を持ち前のビッグスマイルで祝福した。