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【ISPS NEWS】池村寛世が恋人キャディとプロ入り9年目ツアー初優勝!〜ISPS HANDA ガツーンと飛ばせ ツアートーナメント

「自分も早く優勝したい!」池村寛世
恋人キャディとともに挙げたツアー初勝利

新型コロナウイルス感染拡大の影響で2020年から続いているロングシーズンの国内男子ツアー。
2021年10月末に行なわれた「ISPS HANDA ガツーンと飛ばせツアートーナメント」では、プロ入り9年目の池村寛世がツアー初優勝。
恋人がキャディを務めて2人でつかみ取った勝利だった。

©Eiko Oizumi

恋人キャディとプロ入り9年目ツアー初優勝!左は坂口琴音さん

池村寛世
(ディライトワークス)
1995年8月30日生まれ、26歳。鹿児島出身。チャレンジツアー3勝、国内ツアー1勝。2013年1月にプロ転向し、今年で9年目。直ドラを頻繁に使用する。

©Eiko Oizumi

最終日のホールアウト後、最終組でプレーしていた谷原秀人が、初優勝を遂げられなかった植竹勇太の肩に手をやり、「落ち着いてやれば大丈夫だ」と励ました。

優勝できる自分を想像できなかった

3日目を終え、単独首位に立っていたのは26歳の植竹勇太。
彼はプロ入り5年目を迎えている若手の1人で、ツアー2勝を挙げている比嘉一貴とは同級生。
良きライバルで友人だ。そして5打差の2位タイには、20代の若手が多く名前を連ね、鍋谷太一、大西魁斗、時松隆光、そして池村寛世……がいた。
40代で上位にいたのは谷原秀人だけだった。

そんな状況で迎えた最終日、逆転優勝を果たしたのは、プロ入り9年目の26歳、池村寛世だった。
彼は豪州留学後、高校を中退して17歳でプロ転向した早熟プロ。
過去9年間、「なぜ勝てないのか?」と周囲に言われ続けてきたが、大事な場面でミスをすると引きずってしまうそうで、なかなか初優勝に手が届かなかった。

「同級生の比嘉一貴くんも2勝していて、ずっと置いてかれている感じだった。地元(鹿児島)の先輩の稲森プロとか香妻プロ、出水田プロもみんな勝っていて、自分が勝っていないのが悔しくて、練習やトレーニング法を考えながらやっていた。自分が勝てるなんて想像できなかった」

80を切るのもやっとの前半戦
谷原の助言で別人のようなスイングに

©Eiko Oizumi

今大会では、2人のホールインワン達成者が出、それぞれ賞金10万円を獲得。T・クロンパ(左から2番目)と亀代順哉(右から2番目)だ。左はISPSの半田会長。

©ISPS

国内ツアー14勝を誇る42歳の谷原秀人。最終日、最終組で15勝目を狙ったが、首位と3打差の5位タイに終わった。

©ISPS

東北福祉大出身の26歳、植竹勇太は最終日、単独首位でスタートしたが逆転負けを喫した。

©Eiko Oizumi

今季前半戦は絶不調だった池村は、谷原秀人と武藤俊憲からスイングのアドバイスを受けて復活。

先輩のアドバイスと恋人の心の支え

今年の前半戦では、80を切るのがやっとだったという池村。
スイングに悩み、予選落ちも続いたが、谷原秀人と武藤俊憲の助言もあり、再びショットに自信を持ち始めた。

「切り返しで力みがなくなった。別人のスイングみたい。やっと戦えるゴルフになってきた」

また、恋人であり、キャディを務めている同級生の坂口琴音さんの存在も大きく、「今年に入って夕方遅くまで練習にも付き合ってくれている。ご飯を作ってくれることもあるし、ずっとそばにいてくれて、大丈夫だよ、と声をかけてくれるのがすごく支えになった」と語っている。

ようやくツアー優勝を遂げた池村の、次なる目標は複数回優勝。
「この1勝がラッキーだったと言われないよう、2勝、3勝と優勝したい」と誓った。

©Eiko Oizumi

大型のカンパチを釣り上げた片山晋呉。

©Eiko Oizumi

観客には毎日先着1000名に、お弁当とお茶を無料で配布。また、コロナ対策のため、ISPSの大会ではマスクやフェースシールドなどが全員に支給される。

ISPS HANDA ガツーンと飛ばせ ツアートーナメント
2021年10月28日〜31日/美浦ゴルフ倶楽部(茨城県)

最終成績

優勝池村寛世-17
2位香妻陣一朗、稲森佑貴、植竹勇太-15
5位S・ビンセント、谷原秀人-14
7位時松隆光-13
8位H・W・リュー、鍋谷太一-12
10位比嘉一貴、T・ペク、大西魁斗-11
32位宮里優作-5
42位藤田寛之-2
52位片山晋呉E

ゴルフと「薪能」の融合という独創性

©Eiko Oizumi

野村万蔵(右)が演じる狂言「棒縛(ぼうしばり)」。

©Eiko Oizumi

能「石橋(しゃっきょう)」(連獅子)より。

ISPSは「ゴルフ文化の創造」をテーマに、トーナメントを開催するだけでなく、プロレスや花火、ポールダンスなどのエンタメを場内で実施し、興業としての面白さを追求しているが、この度「野外薪能」を上演。
世界初の「ゴルフと能」の融合が実現した。

これは宝生流能楽師でもある半田会長ならではの発想で、能と狂言の演目の上演前に自ら解説。

「私らしいゴルフトーナメントの開催を目指しているが、これもゴルフ文化の創造の一つ。能が観たいからゴルフ場にくる、というのでもいい。ゴルフを始めるきっかけにもなり、裾野が広がって、ゴルフの活性化につながれば……」

なお、ISPSのゴルフトーナメントはすべて入場料無料で楽しめるが、もちろん能やプロレスなども無料で鑑賞できる。
さらに先着1000名にはお弁当とお茶を無料で配布し、焼き芋、おしるこ、甘酒などが無料で食べ放題となっているから、至れり尽くせり。
最近では無観客で開催する試合も多いが、ISPSはコロナ対策をしっかり取った上で、安全に楽しく観戦できるよう配慮している。

Text & Photo/Eiko Oizumi
Photo/大会事務局

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