2022年4月21日〜24日/PGM石岡ゴルフクラブ(茨城県)
日欧選手の対決は、来年に持ち越し!
ISPS HANDA欧州・日本、とりあえず今年は日本トーナメント!
2月21日に都内ホテルで開かれた記者会見にて。ISPS半田晴久大会会長(左)とJGTO青木功会長(右)。
「中止という言葉は使いません。延期です!」
悲願の日欧ツアー共催に向けて、強い意気込み
新型コロナウイルスは、今もなおゴルフイベント開催に大きな影響を与えている。
日本初の欧州ツアー共催試合を4月に控えていたISPS。
だが、入国者の隔離措置などの制限から、共催試合は来年に見送られることになり、今年はJGTOの単独開催となった。
日本単独開催でトーナメント名も変更
4月21日から茨城県のPGM石岡ゴルフクラブで開催を予定していた「ISPS HANDA欧州・日本どっちが勝つかトーナメント!(以下英語名、ISPS HANDA選手権)」は、新型コロナウイルス感染拡大を要因とする海外から日本への入国制限や、入国後の隔離措置(3日間の隔離が必要)などの影響が大きいことから、共催試合の開催を来年に「延期」することが発表された。
「前後に開催予定だった、シンガポールと中国のDPワールドツアー(欧州ツアー)の試合がコロナの影響で中止になったんです。本当は日本だけでも開催したかったんですが、1試合のために(欧州からきた選手が)3日間の隔離を経て開催するのは負担が大きい。そこで今年は共催を断念し、来年に延期することにしました。中止やキャンセルということではありません。延期です!」とISPS半田会長は強調した。
「欧州ツアーとの共催は、私の夢でもありました。今年はそれが叶わず残念ですが、半田会長には日本単独で試合を開催してもらえることになり、感謝。来年を楽しみにしています」と涙ぐみながら語った青木会長。
「ISPS恒例の“選手の釣り堀”も来年、海外勢が来た時にもやろうと考えています」と半田会長。
来年の日欧共催試合に向けてISPSらしいゴルフ文化の創造を検討
共催は延期となったが、JGTO(日本男子ツアー)の単独競技として同日程、同コースでISPSの試合を開催することが決定。試合名を「ISPS HANDA欧州・日本、とりあえず今年は日本トーナメント!」と変更した。
この試合名にも、「来年こそは欧州との共催試合をやるぞ!」という強い意気込みが表れている。
また、同週に欧州で「ISPS HANDA選手権inスペイン」を開催することも発表。
スペイン・タラゴナのインフィニタムで開催される。
本大会はISPSの名前を冠しているものの、DPワールドツアー側のいわゆる「持ち出し」で試合を開催。
DPワールドツアーのキース・ペリーCEOとISPSの半田会長との関係の深さから、同週にISPSの名前を冠した試合を開催することで、日欧で試合を盛り上げていこうという気持ちの表れだという。
実際は「名前にISPSと入っているし、少しはスポンサードしようかな、と考えています」と半田会長は語った。
なお、スペインの試合には、日本から5人の選手が推薦で出場できることになっている。
「日本に行きたい」と、共催試合を楽しみにしている欧州の選手も実際多い「ISPS HANDA選手権」。
1年延期となったが、来年の「日欧対決」に向けて今からじっくり準備をして、日本人の活躍に期待したいところだ。
ISPS HANDA 欧州・日本、とりあえず今年は日本トーナメント!【大会概要】
開催日時:4月21日(木)〜24日(日)
コース:PGM石岡ゴルフクラブ(茨城県)
賞金総額:1億円
主催:一般社団法人 国際スポーツ振興協会(ISPS)
主管/共催:一般社団法人 日本ゴルフツアー機構(JGTO)
昨年の賞金王と期待のホープがISPSの契約選手に
今年からISPS契約選手となった桂川有人(右)と半田会長。
「ソニーオープン」で2022年を始動したチャン・キム。
昨年JGTOツアーの賞金王に輝いたチャン・キムと「SMBCシンガポールオープン」で優勝争いの末、2位に入賞し、「全英オープン」の出場権を獲得した桂川有人が、今年からISPS契約選手入りを果たした。
「リディア・コーやレキシー・トンプソンら、世界の強豪がたくさん契約しているISPSの一員となれて嬉しい。今年は全英オープンもあるし、海外でも活躍したい」(桂川)
また、チャン・キムも「ISPSの契約選手としてJGTOの賞金王に今年もなれるように頑張りたいのと同時に、海外でも頑張りたい」と語っている。
QTでファイナルまで行けなかった選手に朗報!
「ISPS HANDA・ヨーロッパへの道トーナメント」
ISPS半田会長は日頃から、「試合に出られない選手を応援したい」「助けを必要としているところに救いの手を差し伸べたい」という想いから、ISPSの活動を行なっているが、この度QT3次まで進出しながらも、ファイナルに行けなかった選手たちに注目。
彼らは公式戦に出る機会がなく、マンデートーナメント(本戦に出場するための予選)や地方の小さな規模の大会にしか出られない現状があるため、ツアー競技で戦うことが非常に難しい。
だが、そんな選手の中にも久常涼選手のように、下部ツアーで3勝し、レギュラーツアーのシード権をも獲得できる才能ある選手がいる可能性もある。
彼らにワンチャンスの希望を与え、戦える場所を作ろうと、新規試合を開催することになった。
「マスターズ」開催週に、茨城県のロックヒルGCで3日間開催され、優勝賞金は200万円。
上位2名は「ISPS HANDA欧州・日本、とりあえず今年は日本トーナメント!」への主催者推薦を獲得できる。
また、その次の15名までの選手は、秋に開催されるISPS主催のチャレンジトーナメントへ推薦されるという。
プロゴルファーとして生計を立てたいが、なかなかそのチャンスが巡ってこない選手に「ファイナルに行けなくても希望を捨てずに頑張ってほしい」とISPSがエールを送っている。
【ISPS HANDA・ヨーロッパへの道トーナメント大会概要】
開催日時:4月6日(水)〜8日(金)
コース:ロックヒルGCレイクコース(茨城県)
賞金総額:1000万円
優勝賞金:200万円(最下位にも3万円支給予定)
出場人数:132名程度
エントリーフィ:無料
主催: 一般社団法人 国際スポーツ振興協会(ISPS)
Text & Photo/Eiko Oizumi
Photo/ISPS