海外女子メジャー第1戦となったANAインスピレーションで、イ・ミリムが初優勝。
メジャーでも平常心をたもち、堂々の初優勝となった。
18番グリーンを囲むポピーズポンド(池)に優勝者は飛び込み、チャンピオンズブレザーの代わりにバスローブを着用するのが習わし。
優勝
イ・ミリム
1990年10月25日生まれ。172cm。米ツアー通算4勝。2009年プロ転向し、韓国ツアーにも参戦。2014年から米ツアーに参戦中。
最終日、チップイン3回でメジャー初優勝
例年であればマスターズ前にカリフォルニア州パームスプリングス・ミッションヒルズCCで開催される海外女子メジャー第1戦「ANAインスピレーション」だが、今年はコロナウイルスの影響で、スケジュールが大幅に変更。40度以上に気温が上がる猛暑の9月に開催となった。
そんな中、メジャー初優勝を遂げたのは韓国のイ・ミリム。最終日に3回のチップインを決めて2017年以来のツアー4勝目を飾った。
「最終日の今日が4日間の中で最も苦しみ、自分の思うようなショットが打てなかったこともあったけど、運もあって優勝できた」
最後はネリー・コルダ、ブルック・ヘンダーソンという強豪とのプレーオフにもつれ込んだが、1ホール目でバーディを奪ったイ・ミリムが勝利。
普段は18番グリーンの奥のスペースはギャラリースタンドで囲まれているが、今年は大きな青い壁が立ちはだかっていた。
この壁には選手から賛否両論の声が上がっていたが、彼女はこの壁を積極的に活用。
壁にぶつけて戻す作戦を取り、そこからチップインを狙って優勝の1打を決めたのだった。
「私は他の試合もメジャーも同じように考えている。だから余計なプレッシャーがかからなかったのかも」
揺るぎのない「平常心」がメジャー初優勝をもたらしたようだ。
カリフォルニア州パームスプリングスのミッションヒルズCCで開催される今大会。今年は4月ではなく9月開催となったため、気温は40度以上に。キャディにはカート利用を許可した。
カナダのブルック・ヘンダーソンはネリー・コルダとともにプレーオフに敗れて2位に。
日本勢では畑岡奈紗の7位タイが最高位。トップと6打差だった。
メジャーチャンピオンの渋野日向子は51位タイに終わった。
最終成績
海外女子メジャー第1戦
ANAインスピレーション
2020年9月10日~13日 米国カリフォルニア州・ミッションヒルズCC
優勝 | −15 | イ・ミリム |
2位 | −15 | ブルック・ヘンダーソン ネリー・コルダ |
4位 | −13 | レキシー・トンプソン |
5位 | −12 | ステイシー・ルイス |
6位 | −10 | リディア・コー |
7位 | −9 | ミンジー・リー 畑岡奈紗 メル・リード キャサリン・カーク |
51位 | +2 | 渋野日向子 |
69位 | +7 | 河本 結 |
予選落ち:野村敏京、上原彩子
Text/Eiko Oizumi Photo/LPGA