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【ゴル経】ゴルフ経済がビジネスのヒント!第6回「今もゴルフ界でNo1の年収 を稼ぎ出すタイガー・ウッ ズの価値」

©Koji Kitamura

 

ゴルフの経済を知ればビジネスのヒントも見つかる!

今回のテーマは広々とした屋外で「3密」を避けながらプレーできる「ゴルフ」の展望です。

広々とした屋外で「3密」を避けながらプレーできる「ゴルフ」の展望

Illustration/Koji Kitamura

 

「東京五輪ゴルフ」もありますます注目を集めるゴルフ

2020年は新型コロナウイルスの感染拡大により、ゴルフ界のみならず、各産業も大きな影響を受けた。
内閣府による4〜6月期の日本経済の実質GDP成長率は▲7.9%(年率▲28.1%)と1980年以降では最大のマイナス成長となった。
民間需要の動向についても、外食、旅客輸送、娯楽サービス等の大幅減少が見られたものの、7〜9月期はその反動で実質

GDPは増加。三菱総合研究所によると、コロナの状況によりシナリオは変わるが、20年度の実質GDP成長率は前年比▲5.6%のマイナス予測で、21年度は、前年比+3・3%と増加に転じるが回復力が弱く、GDPがコロナ前の水準に回復するのは23年度以降の予測である。
日本経済の先行きは不透明な部分が多い。

ゴルフ界に目を転じると、コロナ禍だからこそ、「3密」を避けられるゴルフの特性が数値で現れている。
2020年の経済産業省の特定サービス動態調査の売上高推移をみると、対個人サービス業の分野で、ゴルフ練習場は7月以降10月まで前年比4カ月連続プラスで10月は+12・5%大幅増、ゴルフ場も小幅な減少で済んでいる。
他の調査対象のフィットネスクラブ、ボウリングなどの30%近いマイナスに比べると好調といってよい状況である。
ゴルフクラブ、ボール等のゴルフ用品市場は矢野経済研究所によると、メーカー売上ベースで2020年予測は前年比87・3%。ゴルフ用品市場はコロナ関連のニュースに敏感に反応しているといってよい。
更に、ゴルフ雑誌の売上状況を日本雑誌協会のデータで見ると、2020年の7〜9月は前年対比85%である。
そのメディアに注目される国内のゴルフトーナメントも女子14試合、男子5試合が開催されたが、基本は無観客試合が続いている。
ゴルフ界全体でみるとまだマイナスであるが、コロナ禍の影響は大きい中、踏ん張っていると評価してよいだろう。

2021年のゴルフ界はどうなるのか―。
「3密」を避けられ、緑の自然の中でプレーするゴルフが、コロナ禍での運動不足、ストレス解消に良いことが、更に広い世代に支持されるだろう。
また、「東京オリンピック」のゴルフ競技にも注目が集まりそうだ。

2021年は不透明であるが、通年では2020年よりプラスで推移することを期待したい。

 

Text/Hirato Shimasaki
Illustration/Koji Kitamura

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