国際スポーツ振興協会・会長 半田晴久
昨年の8月に開催された「ISPS HANDA医療従事者応援!!チャリティレディーストーナメント」に出場し2位に……
大会中に配布された選手用のパンを、笹生に手渡す半田会長(左)。
2021年は一体どういう年なのでしょう。
国民を苦しめるコロナウイルスは、一向に収まる気配がありません。
そんな中で、57年ぶりの「東京オリンピック・パラリンピック」の開催も、目前に迫っています。
そういう、混沌とした状況の中で、更に驚くニュースが飛び込んできました。
6月頭に行なわれた、女子メジャーで世界最高峰といわれる「全米女子オープン」で、笹生優花選手が優勝したのです。
それも、同じ日本人の畑岡奈紗さんとのプレーオフという、ファンにとってはこれ以上ない展開です。
どちらにも、勝たせたかったというのが正直な思いです。しかし、勝敗は決めねばならず、こればかりは仕方がありません。
改めて優勝した笹生選手にも、畑岡選手にも、「おめでとう」を言わせて頂きます。
私は笹生選手とも、お父さんの正和さんとも、日頃から親しいお付き合いをしています。
それを取り持ってくれたのは、我がISPSのアンバサダーである、ジャンボ尾崎さんでした。
私が、ジャンボさんをアンバサダーにお迎えしたのは、彼の輝かしい戦歴や経験を、日本のゴルフ界の為に役立たせるべきだと考えたからです。
今やメジャーチャンピオンの、笹生選手との仲を取り持って頂いたジャンボさんに、お礼を申し上げたいと思います。
ジャンボさんは、自身のノウハウを通して若手育成の「ジャンボ尾崎ゴルフアカデミー」を立ち上げました。
私は、設立の当初から全面的にバックアップしております。
それからというもの、熱心に育成事業を展開し、原英莉花、西郷真央など、次々に新人がデビューして活躍しています。
アカデミーをスポンサーして、本当に良かったと思っています。
そんなある時、ジャンボさんから相談を受けたことがありました。
「会長、実はうち(アカデミー)にすごい子がきたんだ。素質はメジャー級で、フィリピン人と日本人のハーフ。なにかあれば助けてあげてもらえないだろうか」と。
それから、笹生親子との付き合いは続いていますが、実に素晴らしい親子です。
父の正和さんは、ゴルフ好きの千葉県の漁師さんです。
彼は、両足に重りをつけての下半身トレーニングや、10歳で英会話の学習などを始めさせたそうです。
これらは、娘が世界で活躍するために、本当に必要なことです。
今、それらが真に生かされています。ジャンボさんは、そんな笹生選手に、練習環境を提供し、アドバイスをしています。
笹生選手に、「ジャンボさんはどうですか」と聞くと、「恐いです。でも、ポイントを教えて下さる」と言ってました。
実際に会ってみると、笹生選手は素直で賢く、謙虚で、人一倍の努力家です。
その性質は、両親や家族の愛情を感じながら、健全に育ったからでしょう。
私が英語で話しかけると、喜んで、どんどん話しがはずみます。
それ以来、彼女とは、英語で話すようにしています。
私の第一印象は、樋口久子の若い頃に似てるな、でした。
彼女は、きっと世界で活躍する、次世代のインターナショナル樋口久子になると思います。
彼女は、東京五輪にフィリピン代表で出場した後、日本国籍にするそうです。私も、彼女への協力を惜しまないつもりです。