Text & Photo/Eiko Oizumi
Photo/ISPS
タイのプラヤド・マークセンがシニアツアー史上初の快挙を達成した。
9月の「日本シニアオープン」を皮切りに3連勝中だった彼は、「ISPS HANDA・やっぱり面白いトーナメント」で4試合連続優勝を達成。最終日の3日目は1イーグル、4バーディ、1ボギーの66で回り、通算12アンダーで、2位の渡部光洋に3打差をつけて優勝した。
「パッティングの調子がずっと悪く、ラインも読めなかったけど、コマツオープンでパターを換えてからは、アドレスも変えて、パッティングがよくなった。パットに自信を持てるようになったから、勝てたんだと思う」
最終日を首位でスタートしたマークセンだが、序盤、横尾 要に首位を明け渡す場面もあった。前日に痛めた左足のふくらはぎに、湿布を貼って挑んだ最終日。ホール間のインターバルでは、スプレーで冷やしながらのラウンドとなったが、「上り坂はきついのでゆっくり歩くようにしたけど、スイングには支障はなかった」という。今大会では、フェアウェイへのカートの乗り入れが許可されていたのも、彼にとってはラッキーだったかもしれない。できるだけ足への負担を抑えながら、堅実なプレーを展開し、9番ホールでチップインパーを拾い、12番ホールでチップイン・イーグルを決めて首位の座を最後まで守った。
「強さの原動力は何か?」と問われると「ゴルフが好きなことと、プレーしていて楽しいこと」と語ったマークセン。今もシニアツアーだけでなく、アジアンツアーにも出向き、レギュラーとシニアのプレーを両立しながら、世界のツアーで戦っている。今大会の後には、アジアンツアーのインターナショナルシリーズ・インドネシアの出場も控えているという。
「今週は3日間競技だったけど、来週は2日間競技。1日目でいいスコアが出れば、5勝目もいけるかもしれない」
強くて安定感抜群の56歳は、まだまだ衰えを知らない。貪欲に勝利を目指して、前人未到の連勝記録に挑む。