Text/Eiko Oizumi
Photo/LIV GOLF
LIVゴルフに参戦中の48名が連名で、世界ゴルフランキングを統括する団体のピーター・ドーソン会長に、LIVゴルフイベントでも世界ランキングポイントを付与するよう、書簡で直訴した。7月にはすでに申請をしており、現在も審査が行なわれている。
サウジアラビアの政府系ファンドをバックに持つLIVゴルフは、今年の6月のロンドン大会を皮切りに、これまでのところポートランド、ベッドミンスター、ボストン、シカゴと5大会を開催し、「全英オープン」チャンピオンで世界ランク3位のキャメロン・スミスや元世界ランク1位で、「マスターズ」「全米オープン」チャンピオンのダスティン・ジョンソンも、すでにLIVゴルフイベントで優勝し、賞金ランクでも上位につけている。
その他、ブライソン・デシャンボー、ブルックス・ケプカ、セルヒオ・ガルシア、ヘンリク・ステンソン、グレアム・マクドウェル、ルイ・ウーストヘーゼンらメジャーチャンピオンも多数参加しており、4大メジャーへの出場権を左右する世界ランキングポイントを獲得するため、LIVゴルフの選手たちは自ら立ち上がり、ドーソン氏に直訴の書簡を送ったことが明らかになった。
その書簡には次のようなことが書かれている。
公式世界ゴルフランキングは、スポーツにおいて最も権威あるものの一つであり、世界ランキングによってアスリートたちは、最も大事な試合、例えばメジャーやオリンピックなどを含む試合への出場資格を決めるものだけでなく、自分達の立ち位置を示すものである。
しかし信頼あるものとして、スポーツ界のその価値を維持するために、LIVゴルフの結果を世界ランキングに含め、それを正しく反映しなければならない。LIVの結果を入れない世界ランキングは不完全で不正確だ。4人のLIVゴルファーはかつての世界ランク1位であり、そのうちの1人は現在2位である。過去メジャー4大会の51人の優勝者のうち、LIVゴルファーは21人を占めている。LIVイベントの競技レベルは、少なくとも平均的なPGAツアーと同じだ。
現在、LIVゴルファーはDPワールドツアーやアジアンツアーには出場できているが、世界最高峰のPGAツアーには出場停止となっている。なんとか彼らは、「せめてメジャーだけでも出場したい」という一心で、世界ランクを維持、あるいは向上させようと、自分達のリーグでランキングポイントを稼げるよう、直訴の手紙を送ったのだった。