Text/Eiko Oizumi
Photo/PGA of America
今年の海外女子メジャー第3戦「全米女子プロ」がジョージア州アトランタアスレチッククラブで7月24〜27日に開催され、コルダ姉妹の妹、ネリー・コルダがメジャー初優勝を果たした。この優勝で、米ツアー通算6勝目となり、世界ランク1位へ。22歳にしてメジャー優勝と世界ランク1位という、子供の頃からの夢が叶った。
「なんて言っていいのかわからない。先週と今週、調子が良かったんですけどね。信じられない!いまだにビックリよ」
「全米女子プロ」の前週の試合「メイヤーLPGAクラシック」でも優勝を遂げていたコルダ。今年の初旬は得意のアイアンショットの調子が悪く、悩んでいたというが、「メイヤー」の前にやっと調子を取り戻し、好調を持続して「全米女子プロ」も臨むことができたという。普通はそんなに簡単に調子が戻るものではないが、今回はすぐに戻ったそうで、本人も驚きだ。
「今週はショットもパットも良かったわ。パー5でスコアを伸ばせたのが勝因ね。いつもそうとは限らないけど、今週は全てのことがうまくいったし、今までやってきたことと家族のサポートの結果が実った1週間だった」
コルダ姉妹は、テニスプレーヤーの両親を持ち、父のピーターさんは1998年に全豪オープンチャンピオンというスポーツ一家。母のレジーナさんもスポーツウーマンで、スポーツ選手の娘たちの気持ちはよくわかっている。日頃から母がツアーに転戦し、二人の娘の活躍をサポートしているだけに家族の結びつきも非常に強い。
「うちの両親は最高!すべてを犠牲にして、私たちのためにやってくれるの。両親がいなかったら、私たちもこんな風にプロゴルファーとしてプレーできていないわ」
14歳だったネリーが初めて「全米女子オープン」に出場した時から思い描いていた夢、それは「メジャー優勝」と「世界ランク1位」だった。それが同時に22歳でかなってしまった今、次なる目標はなんだろうか。
2歳年下の弟のセバスチャンは両親同様、テニスプレーヤーで、今年は「ウィンブルドン」と「オリンピック」に出場することが決まっている。母はオリンピックに出場した経験があるが、メダルは獲得できなかったそうだ。
ジェシカとネリーの姉妹も、オリンピック出場が決まっており、今年はコルダ家から3人の兄弟が東京に金メダルを獲りにやってくるが、技術面、精神面で自信をつけたネリーが、もしかしたら最もメダルに近いのかもしれない。