• 国境や人種を超えたスポーツの力とゴルフの愉しさをすべての人に。
  1. ホーム >
  2. トーナメントレポート >
  3. 大舞台に強く、勝てそうで勝てなかったザラトリス
    ようや...

大舞台に強く、勝てそうで勝てなかったザラトリス
ようやくPGAツアーで初優勝!

「フェデックス・セントジュード選手権」でPGAツアー初優勝を飾ったウィル・ザラトリス。

 松山英樹が優勝した2021年「マスターズ」で2位、今年、ジャスティン・トーマスが優勝した「全米プロ」ではプレーオフの末、惜敗の2位など、メジャーでやたら強いイメージを持つウィル・ザラトリスが、ついにPGAツアーで初優勝を飾った。

フェデックスカップ・プレーオフシリーズ第1戦の「フェデックス・セントジュード選手権」では、最終日を3位タイでスタート。1番〜3番まで3連続バーディで好スタートを切り、5バーディ、1ボギーの66(パー70)で終了。セップ・ストラーカと3ホールにわたるプレーオフにもつれ込んだ。

3ホール目(パー3)は、ティショットをグリーン手前の池に入れたストラーカに対し、ザラトリスは池にはギリギリ入らなかったものの、芝と岩の間にボールがはまり、両者打てずにドロップゾーンへ。ストラーカはドロップゾーンからの3打目も寄せきれず、彼のボールはグリーン奥へコロがり、ダブルボギー以上に。ザラトリスはピタリとカップ付近に寄せ、ボギーで上がってプレーオフを制した。

「池に入ってノーチャンスかと思ったが、着地して、何回かハネたのが見え、ギャラリーの歓声が聞こえたんだ。それですごくラッキーにも池には入らなかったことがわかったが、実際行ってみると、ボールにヘッドが入る余地がなかった。セップがどこにいるのかを考えた。彼は1.2メートルのパットを沈めてダブルボギー、と言う状況。だから無理してそのボールを打つ理由はないと思った。ミスしてボールが後ろに飛び、池に入ったらそこで終わってしまうからね。だからドロップゾーンに行ったが、それでよかったよ」

 ザラトリスはこうして、ツアー56試合目で初優勝を遂げ、フェデックスカップランキングで1位に浮上。フェデックスカップ・プレーオフシリーズで初優勝を飾った、2人目の選手となった(1人目は2017年のプレーオフ最終戦「ツアー選手権」で優勝したザンダー・シャウフェレ)。

これまで何度も優勝争いを演じ、プレーオフまで進むことはあったものの惜敗し2位止まりということが多かったザラトリス。今季は「ファーマーズインシュランスオープン」、「全米プロ」でプレーオフの末、2位に。「全米オープン」は2位タイに入る大健闘を見せていた。

 フェデックスカップ・プレーオフは今週の「BMW選手権」、来週の「ツアー選手権」と、あと2週続く。果たしてザラトリスがこのまま1位をキープし、総合優勝なるか。あるいは世界ランク1位で、フェデックスカップランク2位のスコッティ・シェフラーや「全英オープン」チャンピオンのキャメロン・スミス、最近2連勝を飾ったトニー・フィナウなどなど、強豪揃いの上位陣。PGAツアーの終盤線から目が離せない展開だ。

【フェデックスカップランク上位15名】2022年8月14日時点
①ウィル・ザラトリス      3680.099ポイント
②スコッティ・シェフラー    3555.983ポイント
③キャメロン・スミス      2547.568ポイント
④サム・バーンズ        2428.512ポイント
⑤トニー・フィナウ       2260.697ポイント
⑥ザンダー・シャウフェレ    2174.538ポイント
⑦パトリック・キャントレー   2129.350ポイント
⑧セップ・ストラーカ      2109.303ポイント
⑨ローリー・マキロイ      2103.875ポイント
⑩ジャスティン・トーマス    1995.626ポイント
11イム・ソンジェ        1992.503ポイント
12マシュー・フィッツパトリック 1944.508ポイント
13キャメロン・ヤング      1854.761ポイント
14ジョン・ラーム        1797.797ポイント
15松山英樹           1697.237ポイント

関連する記事