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30歳にしてベテランの域
チームのトップランカーとして臨む
松山英樹のプレジデンツカップ

Text & Photo/Eiko Oizumi

プレジデントカップ_松山英樹
大会前の記者会見に出席した松山英樹。

 2年に一度開催される、米国選抜vs世界選抜の団体戦「プレジデンツカップ」。1994年に第1回目が開催されて以来、今年で14回目を数えるが、過去の戦歴は米国11勝、世界選抜1勝、引き分け1回と米国チームが圧勝している。ちなみに世界選抜が優勝したのは、丸山茂樹が5戦5勝を挙げ、貢献した1998年のメルボルン大会(オーストラリア)だ。

 そして今年のプレジデンツカップは、9月22日から米国ノースカロライナ州のクエールホローCCにて開催される。松山英樹が2017年「全米プロ」で終盤まで首位に立ちながら、ジャスティン・トーマスに逆転され、涙を流したあの地である。

 世界ランク3位のキャメロン・スミスがLIVゴルフに移籍し、世界選抜メンバーから抜けたため、世界ランク17位の松山英樹が世界選抜チームのNO.1プレーヤーとして出場するが、彼はどんな心境なのだろうか?

「8人が初出場で、かなり自分はベテランの域に入った感じですけど、それでもしっかりいいプレーをしていかないといけないというのはあります。本来は僕がトップじゃなかったんですけど、チームにはアダムというずっといる強い存在がいるし、しっかり引っ張っていけるように頑張りたいと思います。NO.1のプレッシャーは別にないですね。今までと同じようにプレーするだけだと思います」

 自分自身の調子については「正直良くはない」としながらも、先週から使い始めた新しいドライバーが、今日の練習ラウンドではいい感じに振れ「試合が楽しみだ」と語る。

「前回のオーストラリアの時も若手が多いと言われていながら、すごくいいところまでいけたと思うんですけど、最後の最後で勝てなかったところで、何かが足りなかったんだろうと思う。でも、そうやっていいショットができれば、ここでも絶対にできると思うんで、少しでもチームの力になれるよう頑張ります」

 世界ランキング上で見ると、米国選抜の方が圧倒的に格上。1位のスコッティ・シェフラー以下、最低でもケビン・キスナーの25位で、米国選抜の世界ランクの平均は、約12位である。一方、世界選抜は17位の松山英樹を筆頭に、最下位は109位のテーラー・ペンドリス(カナダ)。平均は約49位だ。数値上では非常に厳しい戦いを強いられそうだが、チーム戦は何が起こるかわからない。松山のいうように、最後まで諦めずに力を出し切れば、世界選抜の2勝目も夢ではない。10回出場を果たしている大ベテランのアダム・スコットと、5回目の出場の松山英樹を核に、24年ぶりの世界選抜優勝をかけて挑む。

今回で10回目のアダム・スコット(右)と練習ラウンドに励む松山英樹。
先週から新しいドライバーを使用している松山。火曜日の練習ラウンドでは、いい感じで振れていたという。

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