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雷雨で中断中、2時間爆睡した馬場咲希
気持ちを切り替え、5位に浮上

Text/Eiko Oizumi
Photo/Augusta National GC

「男子のメジャーでしか使わないコースで、女子のアマチュアの試合をやってくれるのは嬉しい」と馬場。12番ホール・パー3にて。

 「ショットでいいところがゼロで、途中からどうしたらいいかわからなかった。試合中、初めて、次のショットを打ちたくないと思いました」というほど、ショットの絶不調を予選ラウンド終了時に訴えていた馬場。それでもアンダーパーをマークして、イーブンパーの14位タイで決勝に進み、最終日は6バーディ、1ボギー、1ダブルボギーの70と2つスコアを伸ばして、通算2アンダー、5位に終わった。最終日のベストスコアだった。

「今日は前半、すごくいいリズムで、4アンダーでラウンドできた。後半は3番でけっこうきわどいパーパットが外れてからは、耐える時間だなと思ってたけど、全く耐えられずにどんどん崩してしまって。ダボを打った後に中断になったので、いい感じに切り替えられるかな、と思ったけど……」

 前半は、インスタートで、アーメンコーナーの11〜13番で2つスコアを伸ばし、リーダーボードに名前が出るようになった。前半は4バーディ、ノーボギーで4つスコアを伸ばし、一時は4位まで浮上したが、後半でスコアを崩し、再びイーブンパーまで戻ってしまったが、上がり2ホールで連続バーディを決め、再びリーダーボードの上位にカムバック。最終的には、単独5位で大会を終えた。

「リーダーボードはあまり見てなかったけど、BABAの文字が見えた。もっと伸ばしたいと思った。オーガスタでの1番の収穫は、最後まで諦めないこと。その大切さを改めて感じた」

 予選ラウンドまではショットが不調で、なにをすればいいかわからない状態だった馬場だが、1日、練習日を挟み、工夫をしながら相当練習に打ち込んだ。その成果が最終日の前半のプレーに現れ、グリーンを狙うアイアンショットはほぼバーディチャンス。「めっちゃ嬉しかったが、後半はチラチラ一昨日のショットが出てたので、どうにか前半の感じに持っていけないか」と思いながらプレーしていたという。

「ティショットに対して、すごく不安があったので、基本の練習から始めて、まっすぐ行くように練習した。とにかくドライバーを振ることを意識して、あとは上半身がちぎれるくらい回す感じでスイングした」

 途中、雷雨のため、中断したが、その間は椅子に座ったまま約2時間ほど爆睡。中断前にダボを叩き、ショックを受けていたというが、睡眠をとった後は、スッキリと気分を切り替えることができ、上がりの2連続バーディに繋がった。

「あ〜よく寝た!寝るのはあまりよくないかな、と思ったけど、自分的にはよかった。意識を完全に失ってた。覚えていない。寝てよかった」

 この後は、そのまま米国に滞在し、海外女子メジャー「シェブロン選手権」に出場。本調子ではないショットをその間に改善し、メジャーでひと暴れしてもらいたい。

元松山英樹のキャディの進藤大典さん(左)を従えて、今大会に臨んだ馬場咲希。

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