Text & Photo/Eiko Oizumi
日本から「全米オープン」参戦のため、アメリカに入ってきた直後は、腰痛に悩み、大事を取って練習ラウンドをハーフだけに抑えた石川遼。2日目を終えて、3バーディ、4ボギー、1ダブルボギーの73と、スコアを2つ落として通算2オーバー、51位タイで決勝ラウンドに駒を進めた。
2日目の最終ホール(9番ホール)は、168ヤードという短めのパー3ホールだが、このホールのティに立った時点で、予選通過のためにはボギーは許されない状況に追い込まれていた。
「今の状況だと、どこにボールが飛ぶのか、ちょっとわからないような感じで打った。右のミスが全く許されないし、左のバンカーに入っても、パーセーブしないと予選通過できないのは知ってたので、乗せるしかない、みたいな感じだった。右のピンに対して、ここ2〜3ヶ月前から練習を始めたフェードを打ったんですけど、自分がやってきたこと、自分のスイングをもうやり切るしかないと思った」
「ラウンド後半はミスショットばかりで苦しかった」という石川だが、最終ホールのフェードボールで思った場所に球を落とすことに成功し、「あのショットはすごく収穫だった」と振り返った。
予選通過をなんとか果たしたものの、ホッとしたというよりは、内心は悔しさでいっぱい。
「ゴルフ全体は、本当にちょっとボロボロですかね。正直、本当に悔しくて、う〜ん、悔しすぎるという感じです」
「本当にひどい。56度のウェッジでフェアウェイからダフるし、58度のウェッジで2回トップした。ウェッジで勝負をしたかったのに、ウェッジのゲームで1.5〜2打、スコアを落としてしまっている感がある」
自分自身の調子や、ゴルフの状態は決して良くないと語るが、一方でグリーンの読みはできていると自信をのぞかせ、「明日に向けての光」となっているという。