Text/Eiko Oizumi
Photo/Yoshitaka Watanabe
最終日は朝から1日中雨が降り止まぬ1日となった。松山英樹は11〜12番の連続バーディを含む、4バーディ、1ボギー、1ダブルボギーの70をマーク。1つスコアを伸ばして通算3アンダーの13位タイで今大会を終え、賞金23万2875ドル(約3300万円)を獲得した。
「スタートからドタバタしながら、後半になっていいパットが入ってくれて、戻すことができたので良かった。そんなにゴルフ自体は悪くなかったが、4番はティーショットと2打目のマネージメントミスからダブルボギーになってしまったので、もったいないのはあったんですが、気持ちを切らさずできたので良かった」
1番から3番までパーを重ねていたが、4番では2打目でグリーン手前のバンカーに入れ、そこから花道に戻し、4オン。2パットのダブルボギーを喫した。また、7番でもボギーを叩いたものの、9番のパー3でバーディを決め、1つスコアを戻した。バック9に入っても大雨は降り続いたが、3バーディ、ノーボギーと好プレーを見せた。
「全英オープンでなかなかいいプレーができていなかったので、トップ10には入れなかったですけど、自然に合わせながらというようなゴルフができたのでは、と思うので、これを来年以降もっと完成された形で、そういう対応ができるようになったら、もっと上位が狙えるかな、という感じですね」
「久々に上位に行けそうな雰囲気があるゴルフができたので良かった」と語った松山だが、この大会が終わるとフェデックスカップ・レギュラーシーズンも終盤を迎え、フェデックスカップ・ファイナルに突入する。9年連続でトップ30の選手のみが出場できる最終戦の「ツアー選手権」進出を果たしてきたが、今年は「全英オープン」を終えた時点で54位と、黄色信号が灯っている。しかも、今年からファイナルへの進出人数が大幅に変更となり、初戦の「フェデックス・セントジュード選手権」に出場できる人数は125人から70人に、第2戦の「BMW選手権」へは70人から50人と人数が絞られているため、第2戦の「BMW選手権」まではなんとか進出を果たし、最終戦への切符獲得を目指してほしいところだ。また、2024年シーズンに8試合を予定している予選落ちなしの「指定試合」に出場できるフィールドは、フェデックスカップランキングで上位50位、世界ランク30位に限定されるため、その意味でも「BMW選手権」に出場できる順位をキープすることが大切だ。
「全英オープン」終了時点で30位にランクインしているジョーダン・スピースで1099ポイントであるのに対し、松山は718ポイント。「上位に行けそうな雰囲気が出てきた」松山には、今後の連戦で上位に進出し、ポイントを稼ぐことで10年連続の偉業達成を期待したいところだ。