Text/Eiko Oizumi
Photo/PGA of America
過去、「全米プロ」には22回出場し、1999年、2000年、2006年、2007年と4勝しているタイガー・ウッズ。そのうち2000年は、今年の開催地・バルハラゴルフクラブでボブ・メイとのプレーオフを制して、勝利をつかんだ相性の良いコースだ。
そんな彼は、初日のラウンドを3バーディ、4ボギーの通算1オーバーで終了。85位タイと出遅れた。
「最近は、試合にそんなに出ていないが、今回は『マスターズ』以来、プレーしていなかった。フロリダの(自宅周辺の)平坦なコースでプレーするのとは、わけが違うね。流れに乗ってプレーするまでに3ホールくらいかかってしまった。試合での打球感や、アドレナリン、気温、グリーンの速さなど、普段ならすぐに適応できるのに、今日は少し時間がかかってしまったよ。12番ホールでパットを決めて(パーをキープ)、調子が上がり、そして13番でもう一度パットを入れたよ(13番はバーディ)」
1ヶ月前の「マスターズ」では、ぎこちない動きながらもボルトの入った足でコースを完歩し、予選通過を果たしたタイガーだが、過去数年間、メジャーで途中棄権することはあっても、予選通過は果たしている。その予選通過の秘訣を、記者に問われると、次のように語った。
「予選通過しなければ、試合に勝つことはできない。だから週末に進んで、優勝するチャンスを得ることが目標なんだ。予選通過ライン上、ギリギリで予選通過を果たした後で優勝したこともあったし、首位に立っていた状態で優勝したこともある。試合で勝つにはまず、予選通過して、週末に進む必要があるんだ」
過去、140回以上予選通過をしたことがあるというが、それには「ただ粘り強くやり抜かなければならない。メジャーは長い戦い。短距離走ではなく、長距離走という感じだが、粘り強く続けることが重要だ」とタイガー。70位タイまでが週末の決勝に進めるが、初日を終えて85位タイ。果たして今回もスコアを粘り強く伸ばして、予選通過を果たせるか?