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「左からの風が課題」
中島啓太、1打足りずに予選落ち

Text & Photo/Eiko Oizumi

第2ラウンド、12番ホール・パー3にて。石油パイプのあるゾーンにボールを打ち込み、OBとなった中島啓太。

 前週の「ラス・アル・カイマ選手権」でDPワールドツアー本格参戦のデビュー戦を飾った中島啓太。4位タイに終わり、DPワールドツアーの選手やキャディたちからも注目され、早速実力を認められているが、今週の「バーレーン選手権」では、1打足りずに予選落ちとなった。

「序盤で崩してしまったので、後半も流れが悪いまま終わってしまった。12番・パー3では、もともと右を狙うべきだったが、ショートアイアンで欲を出したら、一気に突風で左に持っていかれた。そこは攻めるところではなかったかな、と」

 2日目は早朝から強風吹き荒れる天候となり、2番ホール・パー3ではボギー、続く3番ホール・パー5ではダブルボギーとなった。9番でバーディを取り、一つ取り返したものの、12番のパー3(146ヤード)では、右からの突風に球が流され、左サイドに伸びている石油のパイプラインゾーンに落下。今大会では、石油パイプゾーンに打ち込んだ球はOB扱いとなるため、スコアをここでも2つ落とし、次のホールでもボギー。第2ラウンドでは、77(5オーバー)を叩き、通算1オーバーで予選落ちを喫した。

「今週は左からの風のホールでたくさんミスをした。日本でプレーしていた時も、左からの風というのは苦手で、だいぶ克服したが、環境が違うところに来ると、また違う課題が残ってしまった。左からの風というのは、まずは構えにくく、左に球を出すことが得意ではないので、しっかりラインを取って打ち抜けるようにしたい」

 DPワールドツアーは、欧州だけでなく、中東、アフリカ、アジア、北米と世界を横断しながら回るツアーだけに、毎週異なる環境に順応する力が必要となる。元世界アマチュアNO.1の中島啓太も、アマチュア時代から世界各国でトップレベルのアマチュアの大会に出場するチャンスも多かったが、今年はさらにいろいろな状況下でこれまでの技術と、新たに獲得する技術を活かして、上位を目指すプレーを要求される。強い精神力をも養いながら、毎週精神的にも技術的にも進歩していく中島啓太の、長い1年はまだ始まったばかりだ。

DPワールドツアー・シーズン6年目の大先輩、川村昌弘(右)と練習ラウンドを行なう中島。

テーラーメイドの新モデル「Qi10」を使用する中島。

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