Text & Photo/Eiko Oizumi

現役時代には計30試合の海外メジャーを経験した片山晋呉。2001年「全米プロ」では4位タイ、2009年「マスターズ」では4位に入ったことがあるが、アメリカでのメジャー出場は2010年「マスターズ」が最後。それ以来、メジャー出場のため、アメリカに来ることはなかったが、15年ぶりにシニアメジャー出場のため、アメリカにやってきた。
「素晴らしいコースですね。グリーンの切れ方も、独特だし、難しい! このコースは、自分の好きなコースの中でも3本の指に入るくらい。何をとっても素晴らしい。今度回る機会があったら無風で距離のもう少し短い状態でプレーしてみたいですね」

「全米プロシニア」期間中は、最終日は比較的風も穏やかだったが、あとの3日間は豪雨や強風に見舞われ、気象条件も相まって非常に難しいコンディションの中、行なわれた。片山は「しんどい!藤田さんはよくこんな環境の中、毎週プレーできるなぁ」と言いながらも、久しぶりのアメリカでの試合を楽しんでいるようだった。最終日は6つのボギーを叩きながらも、終盤の2つのバーディを含む、3バーディの75で終了。通算8オーバー、51位タイで終了した。
「いやいや、こんなもんでしょう。でも、楽しめました。日本とやっていることは一緒なんでしょうけど、やっぱりコースが本当に難しいから、そこは大変だと思いました」
今後、海外シニアメジャー参戦は、6月に行なわれる「全米シニアオープン」、7月に行なわれる「ISPS HANDAシニアオープン」と続く。今年53歳になる片山には、右足の骨の緩みがあり、本来ならば手術を要する痛みもあるそうだが、それをかばいながら、下り傾斜では逆向きに歩いたりするなど、体への負担をできるだけ軽減するための方法を常に取りながらプレーしている。ショットの合間にも、ストレッチや左素振りをするなど、現役時代と同様の、無駄のない動きも相変わらずだ。「出場する試合は、優勝を目指して頑張ります」と語る、今後の海外メジャーの片山の活躍にも注目だ。
