Text & Photo/Eiko Oizumi

2016年、オークモントCCで開催された「全米オープン」では、74、78の通算12オーバーで予選落ちをした松山は、今大会では予選通過を果たし、74、73、77、68で4日間を終え、通算12オーバーの42位タイで終了した。
3日目に1バーディー、6ボギー、1ダブルボギーの77を叩き、通算14オーバーの63位タイに後退したが、「このコースではやられ続けている。そこまでひどい内容ではないと思うので、頑張ってアンダーパーを出したい」と語っていた通り、最終日は3バーディ、1ボギーの68と自身初のアンダーパーでプレー。66人中、たった7人しかアンダーパーを記録していない難しいコンディションの中、スコアを伸ばし、21人抜きの42位タイまで浮上した。
「(ドライバーは)これが本当に良くなってるのか、そうではないのか、疑問はすごく残るが、最後もフェアウェイにいったし、とらえてるところが多かったので、この感じでやっていけばいいのか、いけないのか、そこも含めてまた明日から練習したい」
今大会中は首痛もあり、万全の体制ではなかったが、それでも好スコアをマークし、順位を上げたのはさすが。ちなみにアンダーパーをマークしたのは、2位のロバート・マッキンタイヤー(68)、7位タイのジョン・ラーム(67)、ザンダー・シャウフェレ(69)、ローリー・マキロイ(67)、ライアン・フォックス(69)、テーラー・ペンドリス(69)と実力者や絶好調の選手ばかりである。
「なかなか試合をやりながらアジャストするのは難しいコンディション、コースなので、もっと早い段階で今日のようなショットが打てる状態にして来ないといけないとわかっているが、なかなかそれができなかった。最後のアンダーパーを自信に変えて、頑張りたい」と、早くも次週の「トラベラーズ選手権」に目を向けていた。
「ティーショットの精度を高めていかないと優勝争いは難しいと思う」と松山。今季は開幕戦の「ザ・セントリー」で1勝しているものの、その後はトップ10入りを果たせていない。昨年はシーズンを通して予選落ち1回だったのに対し、今年はすでに3回。3月以降、安定感のある彼にしては思い通りにいかない日々を送っている。7月には「全英オープン」、8月にはディフェンディングチャンピオンとして臨む「フェデックス・セントジュード選手権」を皮切りに、プレーオフシリーズ3戦を控えているが、松山の復調が待たれるところだ。
