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「バーディ数も大事だが、ボギーを叩かないことが大事」
                     比嘉一貴

Text/Eiko Oizumi
Photo/R&A

2日目のラウンドで、62(29・33)をマークし、通算17アンダーまでスコアを伸ばした比嘉一貴。

 「初日よりも、グリーンを外すことが少なく、チャンスにつけることができた」という比嘉は、前半で5連続バーディを含む7バーディを獲得し、29をマーク。後半は3つスコアを伸ばし、10バーディ、ノーボギーの62。通算17アンダーで単独首位に躍り出た。

「伸ばそうと思っていたわけではないけど、ティーショットでフェアウェイにいったら、どんどんバーディを取っていかないと、順位が下がってしまう。パットがけっこう決まっていると思う」

 大会前日の水曜日のプロアマは、右ヒザを痛めて棄権。今も「振り切ることに怖さを感じる」という状態で戦っており、痛み止めを飲みながらのラウンドだ。内転筋のトレーニングのあとに、ドライバーを振り回して練習していたところ、右ヒザを痛めたという比嘉は、その後トレーナーに治療してもらい、だいぶ痛みも引いたという。だが、火曜日は50ヤードも打てなかったそうだ。だが、そんな事態でも「怪我の功名というか、無理に振らないその力感が、かえっていいのかも」と語る。

「4日間、ビッグスコアを出さないと勝てないし、明日以降も同じようなスコアを出さないと戦えない。まだ後半組もいるし、伸ばしてくるだろうし、あまり優勝のことは意識していない」

「ティーショットのミスは、カバーできるコース。バーディー数も大事だけど、ボギーを打たないことが大事。伸ばし合いの中で、ボギーをいかに出さないかがポイント」

 パッティングが好調なので、伸ばし合いについていけているという比嘉は、「自分はあまりボギーを打たないタイプ。ピンにベタベタ、ショットがついているわけではないが、パットが決まっているから、このスコアになっている。この魔法がいつとけるかわからない。あまり無理しないでやりたい」と決勝ラウンドに向けて、慎重な構えだ。

 過去、ツアー6勝を挙げているが、年間4勝を挙げ、賞金王に輝いた2022年の「ダンロップフェニックス」以来、未勝利の比嘉。今季は、アジアンツアーで活躍しており(現在、賞金ランク8位)、「ニュージーランドオープン」2位、「インターナショナルシリーズ・インド」5位、「スマートインフィニティ・フィリピンオープン」8位などの戦歴を残しているが、国内では「日本プロ」3位タイ、「ミズノオープン」5位タイ、「中日クラウンズ」6位タイ、「リシャール・ミルチャリティトーナメント」と、トップ10入りは4回。3年ぶりのツアー7勝目を挙げるために、明日以降も1日10アンダーペースでバーディーを積み重ねていく。

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