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「マネージメントとパットでもうちょっと
プロに近づけたら、新しい世界が見えてくる」
           アマチュア・福井誠ノ介

Text/Eiko Oizumi
Photo/Yoshitaka Watanabe

もし予選通過を果たしていたら、13歳18日で最年少予選通過となったアマチュアの福井誠ノ介くん。

 3歳からゴルフを始め、5歳で最年少世界ジュニア・日本代表に選ばれた福井誠ノ介くん(13歳)。2021年には「世界ジュニアゴルフ選手権・男子7〜8歳の部」で優勝し、2023年には同大会の男子9〜10歳の部で優勝した経験を持つ。昨年の10月には、プロツアーのABEMAツアー「ACNチャンピオンシップ」に史上最年少出場を果たしたが、今回は男子レギュラーツアーの「ISPS HANDA夏に爆発どれだけバーディー取れるんだトーナメント」に出場し、史上最年少予選通過をかけて戦った。

 初日は4アンダーの68で回り、蝉川泰果らとともに55位タイで終えた福井くんは、2日目、1バーディ、3ボギーとスコアを落とし、通算2アンダーでホールアウト。もし予選通過を果たせていれば、2009年に伊藤誠道が「VanaH杯KBCオーガスタ」で記録した14歳21日の記録を更新し、13歳18日で史上最年少予選通過記録を達成するはずだった。だが、予選カットラインの8アンダーには6打足りず、プロツアー2戦目も予選落ちに終わった。

「朝からショットの調子がそんなに良くなかったが、その割にはスコア的にはまとめられたかな、と思います。特にスコアとかは見てなかったんですが、途中からちょっと焦っちゃったのもあり、スタートもティーショットを左に曲げたので、そういうところにも若干焦りがあったのかな、と思う」

 ドライバーの平均飛距離は約260ヤードという福井くんでも、今週のセッティングで距離が届いたそうだが、「獲れるところではしっかりバーディを獲っていこうというマネージメントだったんですけど、今日はそれがうまくいかなかったですね」と語る。体の成長とともに、飛距離も伸びてきて、距離的には少しづつプロに近づいてきているというが、「コースマネージメントやパッティングでももう少しプロに近づけたら、新しい世界が見えてくる」とキッパリ。昨年「ACNチャンピオンシップ」出場時と比べると、身長が10センチ弱伸びているという福井くんは、その成長に合わせてクラブの調整(シャフトの調整)を行ない、工房には毎週のように通って、自分の成長にあったギアへの調整をしているという。

「ヘッドスピードも3m/sか、4m/sは上がっているので、シャフト選びも難しいですね。多い時で週に2〜3回、工房に行って調整をしています。2〜3ヶ月前は、ドライバーが不調で、1ラウンドで2〜3回、OBすることもありましたが、これもシャフトが自分の成長に追いついていなかったことが原因でした」

 成長期ならではの悩みを抱えながら、「自分のゴルフで、プロの試合でどこまで通用するのかを知りたい」と、プロの試合で経験を積むことに重要性を感じている福井くん。次週の「ISPS HANDA夏の決戦・誰が一番強いんだトーナメント」にもISPSの推薦で出場するが、彼の憧れの選手は松山英樹と石川遼。オリンピック金メダル獲得とキャリアグランドスラム達成、という大きな夢に向かって、1歩1歩前進している。

父の雅之さん(左)がキャディを務めた。

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